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【トルクメニスタン2】産油国ならではの大胆な利益還元

豊富な石油と天然ガス

トルクメニスタンは産油国であり、特に天然ガスは世界4位の埋蔵量を有する。国中のプラントで精製された石油/ガスは主に中国に販売されており、そのおかげで政府の財政はかなり潤っている

郊外ではタンクローリをよく見かける
2024/08

ここでの儲けは国民に大いに還元されている。

  • ガソリン代は1リットル15円(10セント)

  • 水道光熱費は激安(4人家族で年間2万円ぐらい)

  • 所得税は5%

  • 教育・医療は無料(手術は50%負担)

  • 18歳になると国から土地がもらえる

教育・医療はまだしも、その他は日本ではおよそ実現しそうにないものである。水道光熱費に関しては2017年まで無料だったらしいから驚きである。

特にガソリン代1リットル15円は、日本だと10倍はすることから破格の安さである。車社会であるトルクメニスタンにおいて、国民の生活と経済発展の大きな支えになっている。

ガソリンスタンドは国営
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ちなみに国民の所得は月収6〜10万円(500〜700ドル)がボリュームゾーンと思われる。先進国と比べると見劣りするが、上記のようにリビングコストが圧倒的に安いためお得感は強い。高価なiPhoneの最新機種を持っている人もあちこちで見かけた。

「地獄の門」は天然ガスの穴

地獄の門。強烈なガス臭が漂う
2024/08

この国の有名な観光名所に「地獄の門」という燃え続けるガスクレーターがある。トルクメニスタンという国は知らなくても、「地獄の門」は何となく知っている・聞いたことがある人も多いのではないだろうか。

これは天然ガスが噴出しつづける大きな穴である。あるとき誰かが火をつけてしまい、ガスのおかげで延々とその火が燃え続けているという場所だ。
要するに天然ガスが埋蔵されているこの国・この場所特有の観光名所なのである。

18歳になると土地がもらえる?

先程のリストの中に「18歳になると国から土地がもらえる」と書いた。これはまさに言葉通りで(ゆえに信じがたいかもしれないが)、本当に土地がもらえるらしい*。

※厳密に個人が「所有」できるかは定かではない。もしかすると国からの無料貸与の可能性も、未検証

この土地は広さ0.16ヘクタール(40メートル×40メートル)で、プール付き一軒家が建てられる広さである。ちなみに昔は今より一回り広くて0.25ヘクタールだったと聞いた。

用途は様々で、家を建てたり畑にしてもよい。住居に困っていない限りは畑にする人が多いらしいが、生産できる品種や量を国がコントロールしているため、そんなに大儲けはできないとか。

農業では綿花栽培が盛んである
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売却には制限がある。土地単体での売却はできず、家が建っていれば売却は可能。また結婚すると夫婦どちらかの土地は返却しないといけない。

そんなこんなで低率な税制ながら、土地プレゼントや教育・医療無料化といった大胆な社会福祉政策が実行できるのも、国が石油/ガスで儲かっているからこそである。

トルクメニスタンに移住するのも案外悪くないかもしれない。

石油/ガス省の庁舎。ライターを模したデザインが特徴
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