SIMフリースマートフォン「ADP-503G」 レビュー
はじめに
ジェネシスホールディングスが2020年7月3日に発売した日本初のAndroid 10(Go Edition)搭載SIMフリースマートフォン、「ADP-503G」のレビューです。一般的に「エントリーモデル」と呼ばれる必要最低限の性能を備えた機種で、実売価格は約1万円です。
スペック
OS:Android 10(Go Edition)
CPU:MT6737M
RAM:1GB
ストレージ:16GB(空き容量は約11GB)
ディスプレイ:5.0インチ IPS液晶(540×960px)
カメラ:背面200万画素、前面30万画素
対応SIMカード:microSIMカード ×2
詳細はメーカー製品情報ページへ。数年前のエントリーモデルをベースにOSだけ最新版に載せ替えたような端末です。
CPUはMediaTek社製のクアッドコアCPUです。最新機種ながらmicroSIMカードを採用しているので、古い機種からの乗り換え先としては良いかもしれません。
Android Go Editionは、Googleが開発している新興国向けのAndroid OSです。メモリ1GBでも問題なく動作するよう、独自の調整がなされています。また、「Google Go」「Maps Go」「アシスタント Go」など、Android Go Editionに最適化されたアプリがプリインストールされています。
開封の儀
外箱。裏面には内容物一覧や問い合わせ先が書かれています。
外箱を開けたところです。半透明の袋に本体が収められています。少し本体に触れてから写真を撮ったので袋が歪んでいますが、最初から歪んでいる訳ではありません。本体の下には付属品のMicroUSBケーブル、イヤホン、取扱説明書(保証書添付)、電池パックが入っています。
画面保護フィルムが貼ってありますが、説明文が印刷されているので使い物になりません。起動する前に剥がしましょう。
「iPhone X」「iPhone XS」用の画面保護フィルムがほぼ同じサイズになりますが、念のため購入前にサイズを確認して下さい。横63~68mm、縦120mm~135mm程度のフィルムが適合します。
裏蓋を開けたところです。SIMカードは2枚挿せますが、切り替え式で同時利用はできません。左上のスロットにSIMカードを挿入し、付属の電池パックを取り付けて蓋を閉じます。microSDカードは右上のスロットに差し込みます。
スイッチは右側に集約されています。上から音量+、音量ー、電源です。
イヤホンジャックとmicroUSBコネクタは左上にあります。
初期設定は通常のAndroidスマートフォンと同じです。
画面
Android Go Editionの操作方法は、普通のAndroidスマートフォンと変わりません。メーカーの独自カスタマイズがされていない、素のAndroid(AOSP)が入っています。
動作を高速化するため、初期状態ではアプリがバックグラウンド動作しない設定になっています。通知が届かない場合は、「設定」→「DuraSpeed」を選択し、バックグラウンド動作が必要なアプリのスイッチをONにしましょう。
カメラ
200万画素ですから、画質は悪いです。下は車のチラシを撮影した写真ですが、細かな文字が読み取れないのが分かります。
メリット
・画面サイズが小さく持ちやすい。
・Android Go Editionを採用しているので、性能が低い割にはサクサク動く。(以前購入したAndroid 7.0 + メモリ1GBの機種はまともに動作しなかった)
・価格が安い。
デメリット
・WiFiの感度が他の機種よりかなり弱く、家の構造によっては中継機が必要。
・カメラの画質が悪い。
・サイズの割に重い。(165g、一回り大きいiPhone 6 Plusとほぼ同じ)
まとめ
典型的なエントリーモデルです。性能が高いとは言えませんが、電話、メール、SNS、簡単なネットサーフィン程度の用途であれば問題なく使えます。近年のスマホ大型化に伴い希少となった5.0インチ液晶の採用も大きな特徴です。ここ数年Amazonが取扱量を増やしている中国メーカーの端末と違い技術適合証明付きで日本国内の企業による1年保証もあるので、安価かつ安心して使えるSIMフリースマートフォンを探している方におすすめの機種です。