サハラマラソン挑戦記vol.4
@marathondessables
2023.4.23
〜レーススタート〜
【1st stage】
■距離:36km 累積D+510m
★56位/4:21:03★
◆初日の朝はビーフシチュー
ご飯は基本的に @yama_messi_yuka さんに作ってもらったサハラ飯がメイン。
サハラの気候では水もあっという間にお湯になるため、より美味しく食べることができた。
■Start
緊張感のある中、MCが始まる。
サハラマラソンでは、各ステージ前にコースの紹介と注意事項、当日の変更点がアナウンスされる。
続いて、その日のバースデーレーサーを紹介する。
不思議な風習だ。
そして、開始に合わせて流れてくるのは大会テーマソング「Highway to hell」だ。
時刻は8:30を過ぎている。
細かいことは気にしない笑
いよいよ始まる。
「3・2・1」
スタートと同時に飛び出す。
世界レベルのレースを体感したい、自分がどこまでやれるか挑戦したい。
そう思ってやってきた今回。
先頭集団に少し距離を置いてついていく。
ペースは4'30/km
少しオーバーペースを感じながらも、行けるところまでとついていく。
3kmほど走ると、後ろからラシッド兄弟が現れる。
「先頭集団にいたんじゃなかったの??」
自分よりも後方から来た優勝候補に驚き、自分のハイペースっぷりに危険を感じ、ブレーキをかける。
ペースを落として、5'00〜5'30の集団に混ざる。
世界トップレベルの凄まじさを肌で実感した。
と、同時にその果てしない自分との距離を感じてしまった。
とはいえ、まだレースは序盤。
集団につきながら進んでいく。
走り方や足の踏み場など、経験者や前を行く人を見ながら色々と試していく。
が、最初のスタートダッシュの影響とアドレナリン切れか、次第に足が重くなっていく。
気が付けば、後ろから次から次へと選手が抜かしていき、7'30/kmペースまで落ちていた。
■CP1 13km地点
サハラマラソンでは、チェックポイント(CP)でもらえるものは水だけ。
暑さの考慮もあり全CPで水2本(1.5L×2)が渡されるのみ。
CP1を出ると砂が深くなり始める。
足を踏み込む、が返ってこない。。
聞いてはいたものの、思うように足が進まない。
足を踏み込む度に、気力が砂に吸い込まれていくような、そんな感じ。
CP1を出て、少ししたところでたけしさんに追いつかれる。
2年前のサハラ経験者、力の差、経験の差を見せつけられる。
ついていこうと脚に力が入る度に、その力はサハラの砂に吸い込まれていく。
追いかけられない。
17km地点、ついに脚が止まる。
「日本人一位」サハラ前に言われていた。
自分自身「日本人一位」は大前提だと思っていた。
その先の世界とどれだけ闘えるか、それを確かめにきたのに。
こんな簡単に折れてしまうのかと思った。
奮い立たせようと、脚に力を入れても思うように進まない。
やるせなくなる。
とぼとぼとCP2手前2kmを歩いていると、@tomomi_challenger がやってきた。
「水や塩が足りてる?」
体調に問題はない。
メンタルが気持ちが覚悟が足りてない。
走り去る @tomomi_challenger を見送る。
その後、チャーター機で仲良くなったフランス人が心配してくれ、CP2まで一緒に歩いた。
I'm OK.そう言いながら、彼の優しさに涙が流れた。
■CP2 24.6km地点
フランス人の彼は、マイペースに来いよ。と言い残して去っていった。
CPにはベース(宿泊地)と同じ黒い布のテントが複数建っていて、その日陰で休むことができる。
一息つく。
日陰に入り冷静になる。
@tomomi_challenger に抜かされていった時に思い出した。
「先にゴールしてゴールシーンを撮ってほしい」
自分の走る意味がそこにあった。
走り出す。
間も無くして、フランス人の友達に出会う。
彼は驚いていた。
君のおかげだと、伝えて走り去る。
ゴールまで残り12km弱、35℃を超える暑さの中を走るレースで、序盤の爆走、砂地での踏み込み過ぎによる足腰の疲労もあり、走り続けられなくなっていた。
走っては歩きを繰り返し、前に女性選手を見つけては @tomomi_challenger かとギアを上げる笑
最後の登り坂の後にゴールが見える。
近いようで遠い、全然近づかない。
@tomomi_challenger の姿は見えない。
もう先にゴールしたのだろう。
それでも走る。少しでも早く。
■Finish
ゴール後には空港で飲んだ甘くて暑いお茶を一杯もらえる。
このめちゃくちゃ暑い時に暑いものなんてと思いつつも、その甘さがクセになる。
その後、翌朝までの水6.5Lをもらう。
そこに @tomomi_challenger はいた。
「ゴールシーン撮れなくてごめん」
謝る僕に彼女は「ステージレースだから、まだチャンスあるよ」と言った。
申し訳なさと不甲斐なさを感じつつ、明日も頑張ろうと思った。
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