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ポッドキャスト音源に音圧爆上げくんをお試ししてみた
音圧爆上げくんのアルゴリズムをオープンソースで公開しました。
— 音圧爆上げくん (公式) (@bakuagecom) March 8, 2021
特徴
・MITライセンス
・C++
・linuxビルド済み実行ファイル付き
・あまり整理されていませんhttps://t.co/uniP1fQGk8
ポッドキャストの音圧がなかなか上がらない問題というのはポッドキャストを配信する上で課題としてよく耳にするところだと思う。
例えば、ドングリFM Ep.709 でも「マイクをよくしてもなかなか音圧が上がらない!どうすればいいの!?」みたいな話題が挙がっていた。
その一つの方法として、編集ツールなどで音圧を上げることが考えられる。
最初に紹介した「音圧爆上げくん」はオープンソースで無料に使える編集ツールである。
今回あらB.fm の Ep.1 の音源を使って、以下の4つの音の波形を比較してみた。聴き比べのため、4つの音源データのリンクも挙げておく。
・ 1. 元音源
・ 2. Audacity の Laundness Normalization(-16 LUFS)
・ 3. 音圧爆上げくん
・ 4. 有償ツール(iZotope Ozone 9 Standard)
次の画像は上から 1-4 の波形を並べたもの。
結果としては、無償で使えるものにしては 3. 音圧爆上げくん かなり善戦しているという印象。
実際聴いた印象としても、音圧爆上げくんは全体的に音が太くなっていて(逆に言うとノイズも太くなっている)元の細い音よりは聴きやすいものになっていた。
また、iZotope Ozone 9 Standard はさすが有償ツールというか、元の音の雰囲気もそれなりに残しながらノイズもそこまで目立たせず音圧を綺麗に上げるような処理がされており、音圧爆上げくんよりは良い感じの音になっていた。
ちなみに、Audacity の Laundness Normalization はぱっと見で音が細いようにも見えるが、元の音源の自然な雰囲気が一番残っており、それでも元音源よりは音圧が上げられていて十分聴きやすいものになっているように感じた。
音圧爆上げくんの注意・欠点としては例えば下記3点などがあった。
・ 元音源のデータ容量が大きい(1GB超え)場合、エラーで終了する
・ インストールが面倒(インストール手順 通りしようとしてもライブラリが足りないなどのエラーが出るのでそれらのエラー解決が必要)
・ 入出力音源の名前に2バイト文字が使えないこと(エラーで止まる)
個人的には 1点目の大きいデータ音源だとエラーで使えない可能性がある点が本番運用にはちょっと厳しいという印象だった。
なんだかんだ無償ツールなら Audacity の コンプレッサーや Laundness Normalization 機能などで音圧を稼ぐか、音声編集の有償ツールで音圧を上げるかするのが良さそうな気がした。
以上、音圧爆上げくんをお試しした感想でした(9分59秒)。