『ARK9010』EP.3.2 ボルドーレッドのゲレンデ「インフルエンサー」
とうとうフォロワーが5,000を超えましたかぁ。自分の戦略にほれぼれしますなぁ・・・こんな俺に”いいね!”してあげたいねぇ、なんて冗談を言いながらも、気になったアカウントはちょこちょこ覗きに行ってる訳で・・・
先日、フォロバしたARK9012って人の190E・・・これはイイ・・・
俺的にはドストライクなんだけど、こいつを維持する自信も覚悟も俺にはない・・・
おっ、190Eの投稿がアップされてる・・・
■ARK9012
今日は風が涼しくてとても過ごしやすい一日でした (*‘∀‘)
緑が濃くて気持ちいですね (^^♪
こんな日ばかりだといいのに・・・
たまたまキレイに撮れた?から投稿~ (@^^)/~~~
やっぱり何回見ても相変わらずのクオリティだな。今このレベルの個体を手に入れるには、けっこうな額の出費が必要だ。
ナカミチだのウナギだのと・・・結局こいつも金持ちか・・・
ちょっとここで営業コメ打っとくかな・・・
■ナナ
ARK9012さん こんにちは♬♪
緑がキレイな場所ですね(´∀`*)ウフフ
それにもましてキレイな車 (>_<)
一緒に撮影してもらいたーい (/ω\)
さぁどうだっ!
■ARK9012
ナナさん ありがとうございます (*‘∀‘)
そんなふうに言われるととてもうれしいです (/ω\)
ナナさん美人さんなんですね (*‘∀‘)
過去の投稿見たらとてもキレイな人でびっくりしました (>_<)(>_<)
ゲレンデが羨ましいです ヾ(≧▽≦)ノ
よしよし、グッジョブだ・・・ARK9012の他のフォロワーが見てくれたら、ナナの投稿へ流れてくるぞ・・・
おうおう、けっこう流れて来てるねぇ。あのアカウントのフォロワーは、自分以外のコメントにもちゃんと目を通しているのか・・・感心感心・・・
今日だけで100近いフォロワーが増えたね。こりゃARK9012に感謝だな・・・けどコメントもけっこう来てるな・・・これの返事が面倒なんだよねぇ・・・でも俺には壮大な計画がある。そのためには手を抜けませんってな訳で・・・今からぼちぼち返信していきますか・・・
これで、このMobil Tuneが広告解禁してくれると、ちったーやる気も出るんだけどなぁ・・・
「だーっ!早く広告収入もらいてぇーっ!」
「マサトっ!変な声出してないで、ちょっと静かにしてくんないっ!」
「おっおお・・・ごめん・・・来てたのか?」
「友達に聞こえるじゃん・・・もう・・・あっ父親・・・本当だよ・・・」
俺も一応、結婚してたことがあって、一応、娘的なのがいて、もう大学生で・・・で、ちょくちょく俺ん家に来るんだけども・・・物心ついた頃からずっと俺を呼び捨て・・・
「っていうか、勝手に入るなっていつも言ってるだろ・・・」
「だって空いてるんだもん・・・」
「・・・で、今日も泊っていくんかい?」
「うん。ダメ?」
「いや・・・ダメじゃないけど・・・母さん・・・あいつはなんて言ってんだ?」
「さぁ・・・教えてないから知らない・・・」
「俺ん家に来てることは・・・」
「言ってない・・・だって言ったら絶対ダメって言うから・・・」
「まぁそこは俺もあいつの意見に賛成なんだけどね・・・」
「ねぇ・・・今日は車、弄んないの?」
「あぁ?・・・あたすは今からデスクワークでつぅ~。」
「あたし、マサトのことは嫌いじゃないよ。車弄ってたり車の写真撮ったりしてる時の顔?なんかあたしが小さかった頃、そんな顔して遊んでくれたような・・・なんとなくね・・・ママはいつも文句ばっかり言ってるけど、はたから聞いてるとありゃ惚気だね・・・だからさ、ママも嫌いなわけではないと思うの・・・」
「だから?」
「うん・・・また一緒に住んだらいいのに・・・・・・ってこと・・・」
「そんな簡単なことじゃ、あーりませーん・・・もう少ししたらお前にもわかるよ・・・」
「・・・・・・」
俺ん家が大学に近いことをいいことに、翌日 朝一の講義があるときは、ほぼ必ずと言って良いほど、ウチに泊りに来ているようだ・・・ていうか、これは立派な無断外泊だろ、いったいあいつはどんな子育てしてるんだ。
「ねぇ・・・ちょっと前からさ、聞こうと思ってたんだけどさ・・・」
「ん?なに?」
「これってマサト?」
「ん?・・・・・・なんでそんなん見てんの?」
「これさ、何気にあたしに似てない?サイに言われてさぁ覗いてみたんだけど、この人、あたしにそっくりじゃん・・・でさぁ、よく見たらさ、これマサトのガレージと車じゃん・・・」
似てる?・・・うん、言われてみると娘とナナ(俺)は似てるわっ・・・全く気付かんかった・・・娘が30半ばになったら、こんな風になるのか・・・と自分でも変に感心してしまった。
で、決定的なのは車とガレージ・・・基本的にここへ人を呼ぶことはないから完全に油断していた。っていうか”サイ”ってダレ?
「へぇ・・・そうだねぇ・・・色々似てるなぁ・・・」
ネコ科の動物が獲物を狙う時?のように、娘はいたずらっぽい笑みを浮かべて、ゆっくりと俺に近づいてきた・・・
「マサトくーん・・・正直に言っちゃいな・・・ユー!正直に言っちゃいなよーっ!」
「・・・・・・」
なんて言う?・・・つじつまの合う言い訳は・・・ない・・・
目を合わせないようにして黙っていると・・・
「でもさ、よく考えたね。アカウントがキレイなおねえさんでさ、投稿の内容がこんな感じじゃねぇ・・・そりゃ世のおじさま方は放っておかないよねぇ・・・マサトにしては上出来じゃね?」
「あざっす・・・」
「で何をしようとしてるのかな?まさかそういう趣味とか!?見たところ、それらしいものは家にはないようだし、まぁあたしの見立てでも、マサトはそっち系ではなさそうだし・・・で、これってアプリ?なんか最近のってすごいらしいね、マツコのテレビでやってた。」
「えーっとね・・・一応俺も考えがあってやっている訳で・・・」
「うんうん・・・言ってみ。」
「これってさ、多分そのうち広告とかCMとか入りそうじゃん。でさっ、これだけフォロワー稼いでたら、一発当てられそうじゃん?この”いいね!”の数 見ろよっ!このSNSではトップレベルな訳よぉ・・・」
「うん・・・まぁその考えは分かる・・・で、いつから広告とかで収益化できるとかさ、なんか運営側から告知があったりとかしたの?」
「ない・・・」
「ないんだ・・・」
「うん・・・」
「・・・・・・まずYou Tubeのほう、ちゃんとやったら?・・・」