『ARK9010』EP.3.3 ボルドーレッドのゲレンデ「草ヒロ」
夏ごろまで順調に増え続けていたフォロワー数は、今月に入ってからやや頭打ち。それにとどめを刺すかのような運営側からのお達し・・・今後、フォロワー稼ぎ的なアクションに対しては厳しい措置を取るらしい・・・
またアカウントの凍結か・・・
別に見え見えのフォロワー稼ぎなんてやってないから、そんなことにビビる必要はないんだけど・・・前回のアカウント凍結のトラウマもあって・・・
そんなこんなで、なんだか少しモチベが下がり気味な訳で・・・もうこんなSNSやめちゃっても良いんだけど・・・とは言ってもなぁ・・・
真面目に車を楽しむ系投稿にシフトして、少し様子を見ても良いかと・・・結局続けちゃってる・・・
さて今回の投稿は・・・ちょうどリアのタイヤケースに、けっこう目立つ塗装の剥離があって、それをDIYで直した的な内容にしようと準備を始めたけど、その前にちょっと覗いてみるかぁ・・・
■ARK9012
フロントグリルに誰にもわからないような、ちょっとした傷があって・・・
ずっと気になっていたんです (/ω＼)
少し前に、某サイトでポチった”純正フロントグリル”がようやく届きましたので、予め用意していた周辺部品と合わせて、本日取り付けます (^^♪
新品の純正グリルです・・・貴重です (>_<)
とりあえず古いのを外して・・・(#^^#)
この状態も結構好きなんです ヾ(≧▽≦)ﾉ
車弄りを純粋に楽しみ始めると、あのキレイな190Eに対するARK9012の愛情が、ここにきて改めてよく理解できる・・・
車を大切にする奴に悪い奴はいない・・・そう思いながら奴の投稿を見直してみると、案外、親近感がわく。今日の投稿だってそうだ・・・
■ナナ
こんにちは♬
いつ見てもキレイ (*‘ω‘ *)
ホントに大切しているんですね。すっごい分かりますよ（´-`）.｡oO
やべっ・・・思わず、素のコメントをしてしまった・・・
でもそんなときでも女言葉って、俺どうなん・・・
■ARK9012
ナナさん。ありがとうございますっ！
ナナさんのゲレンデも大切にされていますねヾ(≧▽≦)ﾉ
最近、弄りの投稿が増えているような・・・(っ´∀｀c)
うんうん、大切にしてるよぉ・・・一山当てるために頑張ったんだから。
弄りの投稿が増えた理由は秘密、こちらにも色々事情がね・・・
でも・・・最近は本心から楽しくなってるよ・・・
言いたかないけど・・・あんたのおかげかもな・・・
でも俺だって昔はそうだったんだ・・・あんなことが無けりゃね・・・
俺はいつのころからおやじが嫌いだった・・・理由は・・・なんだったかもう覚えていない・・・
家を飛び出して、地元を離れて、勝手に結婚して、妻と娘の3人でひっそりと暮らしてた。
子どもの頃から車が好きだったんで、家の近くにあった自動車修理工場で働いた。社長と社長の奥さんは、俺を実の息子のようにかわいがってくれて、俺の家族にも、とても良くしてくれた。社長が俺のことを「マサト」と呼ぶので、娘もいつのころからか、俺を「マサト」と呼ぶようになっていた。
そんな時・・・
「・・・マサト・・・」
えっ？おやじ！？
ちょうど自動車修理工場の仕事にも慣れ、少し生活が落ち着いてきた頃だったか・・・仕事を終えてうちに帰ると、なぜか、おやじが目の前にいる。
どういう風の吹き回しか、後席専門だったはずのおやじが、自分で車を運転して俺の前に現れた・・・今まで車になんて全く興味のなかったおやじがだ。あまりにも想定外の状況に、おやじを嫌いだったことすら、どこかへ飛んでしまっていた。
「色々調べさせていたら、お前がここに住んでいると・・・しかも結婚して・・・それで・・・ちょっと・・・の顔を・・・」
最後のほうの言葉が聞き取れない・・・
少しづつ落ち着いてくると、この胸のむかむかの原因が何なのかを思い出してきた。目の前には、いつもらしからぬ薄ら笑いを浮かべているおやじの姿・・・その姿を見て、さらに何かがはじけるように腹が立った。
「帰れっ・・・帰れよ！なんでここに来てんだよっ！二度と来るな！」
「っ！・・・また・・・また来る・・・」
どうも少し前から、何度もうちに来ていたようだ・・・そのことについて、妻は何も言わなかったし、俺も今更あえて聞かなかった・・・
親父は、似合わないボルドーレッドのメルセデスベンツGクラスに乗っていた・・・なぜそんな似合わない車を買ったのか？当時は全く理解できなかったが、今は、理解しようとしなかった自分に後悔している。
それから数か月後、俺は昔の仲間とかかわったことで、ちょっと質の悪いトラブルに巻き込まれた・・・いわゆる車買取詐欺だ。俺の勤め先を犯行場所に使い、俺を共犯者に仕立てた・・・俺はそのことに気づかず、まんまと詐欺の片棒を担がされた。そのことで、俺は仕事や社会的な信用を失っただけでなく、親切にしてくれた社長、社長の奥さん、俺の家族・・・妻と娘にとんでもなく迷惑をかけた。そして、家族との生活も失ってしまった・・・自分を弁護する訳ではないが、俺はただ奴らを止めようとしただけだった。
結局、このトラブルは、俺のおやじが出てきて収まったのだが、おそらくおやじにも相当な迷惑をかけたんだと思う・・・ただ、おやじは一方的に俺をなじった。昔からそうだ・・・俺の言うことをちゃんと聞こうとしない・・・そしていつも俺を悪者にした・・・
このトラブルをきっかけに、俺の人生はおかしくなってしまい、俺は完全に独りになっていた・・・そして、車に関わることをやめた。
心も生活もすさみきっていた・・・そんなある日・・・
俺の娘という女の子が遊びに来るようになった。10年以上会ってなかったが、なんとなく見覚えのある顔立ちと、聞いたことのある声、そして何よりも俺のことを「マサト」と呼ぶことが、この子が俺の娘であることを証明していた。
娘のおかげで、俺の心は少しづつだがマシになっていった・・・少しづつだが人と関わることができるようになってきた・・・でも、あれだけ好きだった車は、まだ好きにはなれてなかった。
それから1年後、もう何もかも忘れかけていたころ、おやじの部下という男たちがうちに来た。おやじが呼んでいる？らしい・・・
なんでも事務所ビルを拡張するにあたって、不要なものを処分していたところ、あのボルドーレッドのゲレンデだけが、引き取り手が無くて宙に浮いてしまっているらしい。そうしたら、おやじが「マサトに引き取りに来させろっ！」となって・・・まぁ顛末はそういうことらしい。どうもあのゲレンデは、ここ10年ぐらい不動車で、あの界隈では完全に「草ヒロ」扱いされていたようだ。運搬にかかる費用は、おやじの会社から出るらしい。気乗りはしないが、タダでもらえるのならと、久々におやじの顔を拝見しに行った・・・