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ゆきあいの川をカナディアンで

2021年の秋に書いた記事です。

晴れ。最高気温29、0度。

「台風16号の強風域に入りそうだったので、今日の川は強風が心配でしたが、風はほとんど吹かず。初秋のステキな川景色の中、透明度のよい川を下れてよかったですね」。

「ええ、本当に・・・。憧れの四万十川カヌーが天気と水に恵まれて最高でした」。ツアー解散場所で、ゲストのTさん夫妻は、童のようなまぶしい笑顔でこたえてくれました。

9月30日(木)。

カナディアンカヌーで、初秋の四万十川を下りました(ガイド佐野はカヤック)。何日も前から、その進路にやきもきした台風16号の影響(特に風)を受けるコトもなく、抜けるような青空の下、今シーズンいちばん透明度が高い川を。

ゲストのTさん夫妻は、北海道の川をホームに漕いでいるカヌーのベテランです。ガイドは、コース取りを教える程度で、漕ぎ方については何も教えるコトがない。レクチャー&練習の時間がいらないので、今日の川は、水量が少なく流れがとてもゆるいけど、15キロのロングコースをとりました。操船に気をとられすぎないので、川の自然を案内する時間が多くとれるのも、またよろし。

スタート地点のトロ場で軽くならした後、初っ端の波高い瀬へ。

水量が少なく、瀬の入り口がとても狭いけど、モンダイなく突入。照りつける陽ざしの下、ザブザブと被る水が心地イイ。「うっひょー」思わず叫びました。最高気温29度。川面の水温25度。

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瀬をぬけると、そこは長いトロ場だった。(高低差小さい四万十川は、大きく蛇行しながら流れる。江川崎から下流は、トロ場も多い。・トロ場とトロ場を小さな瀬がつないでゆっくり流れる。・川の中にコンクリートの残骸や堰堤などの危険な人口物が少ない。従ってカヌー初心者も比較的安全に下れる川)。

のけぞってカヤックから見あげる空は、(昨日の雨に洗われて)スッキリブルー。まだ夏の暑さが残る陽ざしの中、山肌や川岸の緑には、少し涸れ色も見えはじめてます。

道路沿いには、サルスベリの花がまだ咲いているけど、コスモス、セイタカアワダチソウの花も。小さく聞こえてくるのは、虫の音、セミの声。空気には、ほのかに籾殻きの匂いが混じっている。

そんな夏と秋がゆきあう川は風がなく、水面はまるで水鏡のよう。(10日程前に大きな増水に洗われた)今日の川は、透明度も高く—いつもは薄濁りの—深い川底まで良く見えます。

ゆらり、大きな鯉がカヌーの下をゆっくりと泳いでゆく。中小の魚もたくさん見え、川の中にはいろいろな魚がいる、ということがわかってオモシロイ。

僕らは、「いいねぇ。キレイだねぇ~」何度も声を上げたのでした。

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岩間の沈下橋の川原に上陸。よい景色を眺めながらランチタイム。それまでのきつい陽ざしを、曇が遮ってくれた。やれ、ありがたや。心地のよい空気の川原で飲むコーヒーが美味し。

コース後半は、トロ場が多いけど、(向かい)風がないので、なんちゃーない(たいしたことない)。

アユの禁漁が目前の川(10月半ば)には、瀬張り漁をする人の姿や、友釣りをする人の姿が見える。ツガニ漁の仕掛けの目印の浮きが、水面でプカプカと揺れている。

僕らは、川の自然や四方山ハナシに花を咲かせながら、のんびりと漕いで、口屋内の沈下橋でゴールです。本日の漕行15キロ。

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 口屋内沈下橋

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