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夫は癌に勝てなかった

更新が1年以上できていませんでした。
それは2023年3月末、夫の死を目の当たりにしてしまったから。
夫は癌に勝てなかった。私も助けることができなかった。
最期も話したいことも話せなかった。もっとたくさん話したいことあったのに。

夫の死後、「死ぬ」ってどういうことなんだろう。どうして人は死んでしまうんだろう。死んでしまったらどこに行くんだろう。「死」について何度も考えたし、いつか来るであろう自分の死が怖くなったりもした。

夫が生きるか死ぬか、ぎりぎりの時は自分はほとんど熟睡できず、点滴落としたり、胃ろうの処理をしたり介護していた。本人の前では弱音は絶対吐けない。「大丈夫だから、何かあったらすぐ呼んで」と笑顔でかわす私。内心は、かなりきつかった。。。

最後に交わした心に残ることば
夫「俺、ほんと今介護だよね。ごめん。スイートテンは奮発しないとな」
私「え?まだまだ先じゃん?何言ってんの笑」って笑って話した。
夫「今からでも看護師の資格とって俺の世話してくれ」
生まれ変わったら看護師になろうかなと思ったのもその時。

その数時間後に空咳が止まらなくて、夜中苦しんでしまい、朝方疲れたようにぱたっと眠りについた。義母と「あーよかった。おさまったね。私たちも少し寝よう」って言って少し寝た。それから夫は目を覚ますことはなかった。

生きたかった夫の分までしっかり生きなければいけない。そして、大切な息子をしっかり育てること、自分も健康で生きることが、私の役目だし、夫も喜ぶことだろうなと思う。今は息子と2人奮闘中。とにかく健康だけには気をつけて、日々過ごしている。

原発不明がんは本当に怖い病気。治る人も稀にいると思うけどそれは奇跡に近いと思う。癌の症状は人それぞれ。治療法も人それぞれ。最期は治療よりも緩和ケアやメンタルのケアが本当に大事だと思う。どれだけ苦しまないでいられるか。夫は苦しんだ方だと思う。ずっと辛かったと思う。やっと楽になれたねって最期は思いました。

そんな夫との闘病生活を思い出す時があるけど、あの時は夢を見てたのかなと今では思う。本当に私ここで介護してたのかなと。
自分があんなに対応できて、メンタルも保てて、育児・家事・仕事もほぼ休まずして。超人だったとしか思えません(笑)よくもまぁ体調も崩さずやっていたよなと。それは全て夫のため。
癌患者の家族のメンタルケアほど大事なものはないと思う。私は稀で、多分、普通の人は倒れてしまうし、メンタルも崩壊すると思う。もし身近に癌患者の家族の方がいたら、ぜひメンタルの部分気をつかってあげてほしい。

私のこの経験はなかなかできることではない。できることならこんな経験したくない。でもこの経験はきっとこの先私の人生で何か役に立つ時が来るのではかと思う。

私はもともと強がりで、男っぽい。弱みを見せるタイプでもない。典型的長女。
ここ数年でさらに強さがパワーUPした。パワーUPしすぎな気もするけど。笑
お父さんがいなくてもキャッチボールとかサッカーもできちゃう体育会系母。
寂しさを感じさせないように、これからも息子と2人で奮闘していきます。

全然まとまりがないけど、これから少しずつ、闘病生活のことを書いていこうと思います。
ここまで読んでくれてありがとうございました。
癌患者さん、癌患者さんを支える方がみてくれたら嬉しいです。そして何か力になれたらと思います。気軽にコメントしてください!

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