タクシードライバー・ゴー・トゥ・エニウェア
「立てこもり事件の舞台となったブルーバッドビルディングの周りには…え?なんですか?ビルの外壁に車?何を言ってるんですか。そんなものいませんよ!」
「警察がどこから狙っているか分からない!不用意に窓に近付くな!あぁ?ここを車が通った?何言ってんだ!ここは地上120メートルだぞ!車なんざいるわけがない!テメーヤクでもやったんじゃねーのか!」
「外壁を車が登っていった?その車は何色だ?…黄色!?おい!作業の速度を上げろ!ふざけるなよ…”アイツ”が来るなんて聞いてねーぞ…他の階にも連絡しろ。壁を登る車に注意しろとな!」
「社長!もうすぐこのフロアの防衛システムも破られてしまいます!どうか早く逃げてください!」
「地上160メートル。逃げ場なんてありゃしないさ。だが安心しろ迎えが来たようだ。」
窓ガラスを突き破り車が突っ込んでくる。黄色い車体にTAXIの看板「ウィレックさんですか?お迎えに上がりましたよ。」
【続く】