TGIF(Thanks God It's Friday:今日は花の金曜日)という言葉を知ったのはいつの日やら。多分、英語を勉強し始めてからであるのは間違いない。この日も誰かが言ったTGIFの言葉が残像のように頭に残っていて、家でぼんやり音楽を聴いていたら、色々心震える音楽に出会ったなあと思い出したのでメモりました。
PERSONZ「FUTURE STAR」(1993年)
1993年、まだスマホの登場のずっと前なので、ラジオから流れて聞きたのを思い出します。中学生だった自分は、PERSONZのSUPER STARにどれだけ励まされたか。そしてこのFUTURE STARのギターソロが世の中で1番好きだったのですが、パーソンズと親交の深かった布袋寅泰がプレイしていたと自分が知ったのは15年以上経ってから。初めて知った時は、本当に腰抜かした。やっぱり流れるようで歌うようなギターソロを弾く布袋はすごいんだなと。(布袋の曲はあんまり聴いていない) 青葉市子「いきのこり⚫︎ぼくら」(2013年)
六本木アリーナのフェスで、ロックバンドがガシャガシャ演奏する中、子供用の小さなクラシックギターを抱えて出てきた青葉市子が今でも強烈な印象でした。場が一瞬シンと静まり返り、クラシックギターのぽろんとした音色とウィスパーボイスの青葉市子の世界観が鮮烈でした。いきのこりぼくらの不思議な世界観に身も心も持っていかれました。下北沢のライブハウスに来たときはよく行っていたのを思い出します。 Larry Carlton「Room 335」(1978年)
ラリーカールトンのRoom335。もちろんすでに有名だったわけですが、そんなことは初めて聴くこっちには知らねえ、と言う感じでした。大学生の自分にはフュージョンというこれまたなんとも不思議なジャンルで、特にインスト曲なので、まったりしてどこが良いのという感じだったわけです。ゆっくりゆっくり、マイペースに曲は盛り上がり、ギターソロにこんな別世界があるのだと心震えました。 欅坂46 「サイレントマジョリティ」(2016年) 欅坂46 「世界には愛しかない」(2016年)
新しい音楽というのがまだまだあるのだなと思いました。まさかの変拍子が出てくるサイレントマジョリティはやはり衝撃の1作品でした。きっと演者には何の意思もないのでしょうが、独特の制服でこのサウンドが生み出す世界観は影響すら受けました。そして、その次のシングルになる世界には愛しかないとのギャップも驚きでした。ポエトリーリーディングと言われたAメロのセリフが疾走感を強調しているように聞こえて心震えました。ごちゃごちゃっとして、最後に「それが僕のアイデンティティ」という言葉に着地する流れは美しかったです。 Michael Schenker Group「INTO THE ARENA」(1980年)
B'zの松本孝弘率いるRock'n Roll Standard Clubがコピーしたバージョンを聴いて原曲も聴き直したマイケルシェンカーのINTO THE ARENA。高校生の時に聴いて、いやもうすごいと思いました。大学に入ってからもこの曲の印象は強くて、大学の友達のギターを借りて、一気にコピーして徹夜で録音した記憶があります。多分今も音源は残っているはず。 Gary Moore「SUNSET」(1986年)
Rock'n Roll Standard Clubきっかけでもう一曲、ゲイリームーアのSUNSET。こっちもINTO THE ARENAと同時にコピーして録音しました。一応かろうじて、音源が残っていたので貼っておきます。(https://youtu.be/PRMFM5r-f3U?si=s9rTSvNCHik-A9iJ )当時、この曲にどれだけ心震えて、興奮したか。人生でコピーして録音したのは、このSUNSETとINTO THE ARENAぐらい。ゲイリームーアはアルバムもよく聴いた。 B’z「Strings of My Soul」(1994年)
まあ、中学生以降は大人になってもB'zは聞きますが、一番好きなアルバムは中学生の時に聴いていた"7th Bues"。その中でもインスト曲のこのStrings of My Soulはいいなあ、と思って聴いてます。酷似曲もあるわけですが、松本孝弘氏の手にかかれば、カバー曲だってオリジナルを超えてしまうし、聴いて涙出る。 YOASOBI「夜に駆ける」(2019年)
他の曲もすごいですけど、やはり”夜に駆ける”はすごい。多分、時代とか楽器とかボカロとか、生まれてくるべくして生まれてきたのかもしれないですが、これまでになかった音符の並び、そこから生まれるメロディライン、斬新でした。ボカロ業界ではもしかしたらその片鱗はあったのかもしれませんが、IKURA氏の歌声と共に世の中のスタンダードに上がってきて、なんじゃこれは、という驚きをくれました。心躍りました。 HEIZE「And July」(2016年) HEIZE「/// You,Clouds,Rain」(2017年)
韓国のヒップホップシーンを賑わせたHEIZE(ヘイズ)。今も大好きですが、この初期の方のアルバム2作品はなんか今までに聴いたことのないグルーブ感を感じざるを得ませんでした。コード進行もちょっと韓国っぽい独特さがあって(多分、半音にスライドする動き方とか、マイナーからメジャーコードに転換したり)。日本にない感じということかもしれませんが、やはり自分にとっては斬新でしたし、心震えました。間奏曲のようなRainin' with Uというピアノ曲も勢いでコピーしました。参考までにこちら(https://www.instagram.com/p/CYHWsibl4L8/ )。鍵盤楽器が好きなのに気づきました。 ベートーヴェン「ピアノソナタ第14番 第三楽章」(1801年)
運命とか第9とか大規模な交響曲の印象が強いベートーヴェンですが、ピアノソナタは本当にロックです。特に月光で有名な14番ですが、なぜ三楽章は学校で習わないのか不思議です。(一楽章が圧倒的に有名なわけですが)。それにしてもベートーヴェンはものすごくピアノがうまかったのでしょうね。じゃないとこんな曲にならないでしょう。演奏はヴァレンティーナ・リシッツァのYouTube版の録音が心震えます。これは本当にベートーヴェンに対する見方が変わる一曲。 ショスタコーヴィチ「交響曲第5番第一楽章」(1937年)
中学から高校生の頃は管楽器(ホーンセクション)が好きで、ショスタコーヴィチのような迫力に大興奮だったわけです。ホルストの惑星とか、もちろん有名なわけですけど、この第5番第一楽章を初めて聴いた時はなんじゃこりゃ、カッケー!となりました。 プロコフィエフ「ロメオとジュリエットより10の小品 Op.75」(1937年) プロコフィエフ「バレエ音楽 シンデレラ Op.87Midnight/Amoroso」(1945年)
今の時代とは少し置いておいて、ロシアらしい薄暗い感じの雰囲気をプロコフィエフからは感じます。プロコフィエフもどちらかというと前衛的な曲が多い気がしますが、このバレエ音楽の美しいメロディ(ここでいうとシンデレラのAmorosoとか”わあ”っとなります)は日本では生まれない曲だったんだろうなあと思います。そして、意外に最近!?にも感じます。ロメオとジュリエットの小品も本当に個性的でかつメロディアスであり、とりあえず楽譜はかって眺めて見てます。美しい曲たちで興奮です。
気付いたら、金曜も終わってました(涙) 良い週末と良い音楽を。