反抗期 2
それからは娘に向かい合って、色んな思いや気持ちを聞く機会を増やした。親の都合で転校し、そのたび色んな思いがあったのだろうが、今までの娘達は自分で解決しようとしていたのだろう。主人を含め子供達と色んな事を話し合うようになった時、漸く娘が口にした、
「親の都合で転校ばかりして、私達がどんな思いをしてきたか知ってるの?」
といった言葉がすべてだろう。その言葉は私達を苦しめる事になったが、親に初めて本音を言えた事で彼女も少し変わったように思う。
子供は子供の世界があり、子供なりに親には心配をかけずいい子を演じているのにも疲れていたんだろう。こんな風に家族できちんと話をできたのも、友人のアドバイスのおかげだろう。それまでの私は、自分が地域や人に馴染む事で精一杯で、子供は二の次にないのかもしれない。家族の形も色々だが、人に相談することで少し自分自身が変われ、親子関係もこの頃からいい方向に動き出したように思える。
兵庫に来て、人との繋がりを作ろうとしなかった私だったが、彼女との繋がりで感じる事や得る事の大きさを教えてくれた友人だった。その後も、彼女のすすめで仕事を始め、少しずつ自分らしさと普通の生活を取り戻せるようになって来ていたが、この頃主人だけは、まだ苦しい毎日を送っていたようだ。
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自分に出来る事はなんでもチャレンジしていく!難病だって、夢を持っていれば楽しく暮らせるってことを伝えたい。