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不妊症#27 理想と現実とのギャップを良しとする。


縦と横の軸が重なった0地点を現実として、
右斜め上に理想を描く。
そして、現実から理想へ矢印を伸ばす。
会社の研修でよく見る、理想と現実のギャップを示した図。

講師は言う。戦略的にその差を埋めよ。上手くいかなかったら目標を軌道修正。そのうち現実が高まり、理想に近づいていく、と。

フレームワークは思考整理にはちょうど良くて、行き詰まったら、これで真面目に目標設定して取り組んでみたりする。

不妊治療がままならないのは、
努力のベクトルは無関係で
為しても成らないのが当たり前にあること。

確率を武器にしても、外れるものは外れる。
原因不明なことも多々あり、先進医療は選択肢として同列に提示される。
努力で変えられる範囲として体質改善など取り組んでみるけど、成績表が良いから合格できるわけではない。

病気って、そういうものなんだろうけど。
高額療養費の上限引き上げってほんと無情だなぁ。

頑張りが報われないと、モチベーションを保つのって難しい。かといって、怠れば良い結果は遠のくので、常に意識はしていたい。

心と頭と体が全部、別々の方向を向いている。
これがずっと辛くて苦しかった。


さて、治療記録もナンバリングだけで#26と、おびただしい数になってきているので、
治療歴をまとめてみる。

・両卵管閉塞(狭窄)→FT施行
・人工授精×5→反応無し
・高刺激で採卵×1→体外受精
 →胚盤胞はできるも期待より少数
・良好胚盤胞複数回移植→反応無し
・反復着床不全→一旦、母体検査中(new!)

そんなこんなで、
恥ずかしながら治療2年目に突入!

今思えば人工授精はかわいいものだが、昔の自分の記事を読み返すと、あれはあれで博打だし辛かったなって思い出す。
逆に、今のわたしを幸運な経過と思う人もいるだろう。

なにはともあれ、その時はその治療が一番怖かったし、しんどかった。
どんな人も、自分なりの苦難を経験している。

わたしの場合、条件的にはたぶん悪くはなくて、だからこそ、楽観的に期待しては落とされてを繰り返している。
振り返ったらあの治療要らんかったなというのもある。結果論だけど。





最近になって心境に変化が出てきた。
「もうええか!」と思える日が増えてきた。

具体的には、友達の妊娠・出産報告が前ほど怖くなくなった。周産期の方のnoteも読んでみよう!と思えるようになった。

なんでだろう?

心と頭と体が、ばらばらでもいっか
と思えてきたんだと思う。

マラソンでいうと、セカンドウィンド。
ちゃうか?これは合致して安定している…。

長距離のランニングで、走りだして15分ぐらいたつと心搏数や血圧が安定して楽になる状態をいう。

コトバンクより

治療は短期決戦だと焦り、この道はどこまで続くんだとフラフラ走ってきたが、これはマラソンだったんだ。
ペース配分しなきゃ。

治療を一通り体験して、悔しさも一旦乗り越えて、ある種、一回りでっかくなった。
受け入れ、慣れ、肯定的な諦め。開き直り。

そういや、通常の人生でも踏んだり蹴ったりな方だったなぁ、わたし。

人は、可哀想と言うかしら?

言わせとけばいいのよ。
人生、楽しんだもの勝ち。
夫と二人暮らすこの毎日も、かけがえのない大切な経験だから。


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