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不妊症⑦人工授精、はじめました。

予約スケジュールの都合で、検査の周期は妊活を中断するよう指示されていた。だから、ここぞとばかしに、日本酒を飲んだり、スイーツビュッフェで暴食したりと、最後の晩餐を味わうかように、すきに過ごしていた。自由って素晴らしい。

手術の周期では、術後すぐにタイミングを取っていく。いつ再閉塞するかわからないので、術後の6ヶ月間が勝負だと言われていた。

FTは、生理が終わって排卵するまでの数日間でしかできないという。クリニックの手術日は週一回。
通院開始から、たった1ヶ月程でここまで辿り着けているのは、非常にラッキーなことだ。

時間は待ってくれない。もっと休みたい気持ちをぐっと堪え、指導されるとおり、すぐに始めよう。

序章は終わり、第一章へ。

新しい戦法に、人工授精が加わった。
これは当初から提示されていた方法だった。
「人工」というと、鉄腕アトムかなと思いそうだが、医師曰く、タイミング法と並行して実行可能なので、もはやいつのどいつが受精したのかはわからないし、むしろ自然妊娠だそうだ。

手術後の診察では、懐かしドゥーテスト君の親戚 クリアビュー君を持たされていた。指定された2-3日に実施し、陽性となれば受診するようにと。

排卵検査薬が医師の懐から出てきたとき、内心「またこれか…」と思ってしまった。
検査で原因がわかって、手術があって、人工授精に進むんだから、次も何か画期的な変化があると期待してしまっていた。

医療従事者お任せで、楽に流されるのは終わり。
山場を越えたら、辛抱と継続のターン。
これからが本番だ。願わくば、一般不妊治療のこの第一章で終わりたいのは言うまでもないが。


はじめました。

不妊の期間で治療の予行演習ができたと考えれば、これまでの1年は全く無意味ではなかったともいえる。クリアビュー君は、ややわかりにくい奴だけど、難なく手懐けることができた。俺に触ると火傷するぜ?はいはい、かわいいかわいい。

そして陽性となった翌日。
初めての人工授精となった。

ちょうど休日で良かった。夫も説明を聞けるように、一緒に向かった。自宅採取した容器を、ウミガメの卵みたいに大事に懐に忍ばせて。

ちなみにこの頃から、夫が休みの日は一緒に来てくれるようになった。お願いしてないのにそうしてくれたので、ありがたかった。

病院に着いたら、容器を預ける。近所のカフェでお茶でもしながら1時間程待つ。
調整の結果を医師から聞いたら、いつものエコー台に座り、ささっとぱぱっと人工授精は完了した。

無痛、無味無臭、あっさり。いつの間に。

これが初めての人工授精の感想。
待ち時間の方が苦痛なくらいだった。



2週間後、判定日。

異変があった。
なんと、生理が来ないのだ。
いつもはカスみたいな出血が始まっている頃なのに…!これはもしやと期待が募る、募る、募る〜!




ワクワクで診察に向かったが、
結果は、陰性。はて?

プレマリンとルトラールを飲んでる間は、生理が来ないんですよ。

黄体機能不全のため、ホルモン補充目的で始まっていた内服薬の名前だ。そんな気はしたけど…!

んんんもう、ドクタぁ、そういう大事なことは前もって伝えといてくれ〜〜。なんやねーん!
「これは確定演出ですね、デュフフ」なんて思っちゃったじゃんよ。

こういうのは、主治医制だったらなかったのかなぁと思ってしまう。何曜日でも診察してもらえるのはありがたいから、致し方ないのだが。


まぁ、そんないきなり授かるとも思ってなかったから、ダメージは少なかった。

ともあれ、
人工授精 AIH 1回目、Reset。

俺たちの戦いはこれからだ!
次回にご期待ください!

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