見出し画像

ジャンプ、なかよしポケモン。主人公ソングを歌うことの効能

気持ちが晴れないときは、一人でカラオケに行く。好きな曲を1時間も歌い散らかすと、どんなに悶々とした日でもすっきりした気分で帰ることができる。

履歴からは、選曲とそれが続く曲数とで、なんとなく前がどんな客層だったのかがわかる。

推理されたとてなんの害もないのだが、時にはアニソン→演歌→アニソン→演歌のようにわざと交互に別のジャンルを歌ってみる。さて、前の客が一人だったことがお前にわかるか!?と、後続の仮想敵に対する挑戦状だ。

しかし、その日は本当に気が滅入っていて、一曲を歌い、その間に思いつく曲を次に歌うという思うままの選曲をしていた。

そうしたらあまりにも生存欲求が強い履歴になっていて我ながら笑えたので、ここに記録しておこうと思う。


1.『だってアタシのヒーロー』LiSA

その日の帰路は自己嫌悪に陥っていた。
選択肢をいくつか提示して「どうしよう」と提案したつもりだった。でも、それは適切に出さないと不自由な選択にさせかねない。「そう言わせたいんでしょ?」と。そんな話し方をしてしまっていて、相手をイラつかせたのかもしれない。

そんな悶々している耳に飛び込んできたのが、このワンフレーズだった。

たくさんの失敗談を 愛せなかった自分を
抱きしめたら 最強だ

わたしは「あのときこうすればよかったと」自分に対してぐるぐる考えすぎてしまうし、大真面目に言葉を尽くそうとした結果、誇大表現になるクセがある。そんなわたしに、それだけ反省してるならそれで良いんだよと、そっと応援してくれる感じがした。さあ、カラオケに直行だ。

「最強だ」は、最強にLiSAらしくて可愛い。

そう、可愛いんだよ。わたしも「考えすぎなぐらい反省できるのは最強だ!」と、ある種の諦めで受け入れる。それくらい気楽になればいい。

考えすぎても、今以上にじめじめした人間になっていくだけだから。使う言葉の量が多ければ賢いという訳ではないのだ。「バカになれ」って言われるのはそういうことだ。


2.『プラチナ』坂本真綾

自分大好きな気持ちを大事に夢を叶えたい人の歌だと思っている。わたしはさくらのように前向きに自分を愛せてはないけど、だからこそ歌っていると明るいパワーをもらえる。

暗中模索の今でも、信じてやれば、もう少しで、あと少しだけ先の景色が見えてくるはず。絶対大丈夫だよ。


3.『ピースサイン』米津玄師

はい、さっきのプラチナは精一杯の強がりで、実際は泥臭くもがくものですよね〜。

いくら信じても、無い才能は無い。緑屋少年のように足掻かないと、勝利は得られない。


4.『タイプ:ワイルド』松本梨香

ランナーズハイ。結果はポケモンマスターには届いていないし、優勝もできてない。でも振り返れば随分遠いところまで来ていて、得られたものも沢山ある。頑張ったプロセスは褒めてあげてもいいんじゃない!?そんな気持ち。


5.『虹が消えた日』秦基博

急に哀愁。ここまで主人公になることを目標に頑張ってきた。その頑張りを認めることはできたが、失敗と成功を繰り返す中で、やはり自分は主人公ではないな〜というやんわりとした認知が確立してきた。でも夢を諦め切れるわけでもなく。

苦い気持ちを抱えながらもう少し先まで行くのか、きっぱり諦めて元の自分と付き合っていくのか。だとすれば、どう生きるのか。

そんな曖昧な気持ちに寄り添ってくれる曲の方が、わたしに歌わせた気がした。


6.『ロストマン』BUMP OF CHICKEN

迷ったときといえばもうこの一曲。

周りが結婚や子育てなど社会的な夢を叶えていく一方で、自分のことばかり考えている、自分のためにばかり行動するわたしは正しいのだろうか。

何かを選択するということは、何かを捨てるということだ。捨てきれない時点で自分の心は決まってる。ならばその道が正しくなるよう、頑張るしかない。さあ、新しく目標と戦略を立て直さなくては。


頑張りきれないときは休んで、また歩き出せばいい。今は世の中の先が見えないからこそ、自分の中の明るい気持ちには素直でいようと思った。



いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集