LINEスタンプ分配額の謎からお金に思い馳せる
わたしが売っているスタンプは二種類。
4-5年マーケットの片隅に置いてもらって、やっと「デパ地下チョコで自分にご褒美♡」くらいの売り上げ額になった。
あわよくば副業になればいいな〜なんて思っていたが、商売というのはそう簡単に夢を見せてはくれない。しかも、いざ送金申請したとしたら500円程度の手数料が取られるという。手数料のコストはせめて1割くらいに抑えたいので、手元に届く頃にはわたしはきっとお婆ちゃんになっているだろう。
こんな状況だが、営利主義ではないので、
自己満足で楽しく作って、
自分で使って、時々友だちも使ってくれて、
わたし自身はこれで満足している。
…のだが、どーーも気になることがある。
それはLINE creators Marketが律儀にくれる、
スタンプが売れたときと、毎月末にくれる通知文の一言。
「今月のあなたへの分配額が決まりました。6円です。」
…6円。
1円玉は1グラム。つまり、6グラム。
うまい棒は、一本9円。
あれ?当初は30円くらい分配してくれてなかったっけ…??
販売単価は変わらないのに、いつの間にか、
明らかに分配額が減っているではないか!!!
先述の通り利益目的ではないので怒り狂い悲しみに暮れることは一切ないが、
(むしろリアルの友達がよく買ってくれて、なんだか巻き上げている感覚すらある小心者だし)
気になって、気になって、頭の中にまた宇宙が広がり始める。
調べたら普通に理由はわかりそうだが、こういうのは明らかにしない方が美しい気持ちでいられる。だから、ろくに知ろうともせずに想像で宇宙話をすることをご了承ください。
お金の出自
当初スタンプの売り上げは印税のような認識で、LINE Creators Marketに販売してもらって、買ってくれた人からLINEを通してもらうお金という感覚だった。
数年の間にスタンプビジネスは成熟し、わたしのような一攫千金狙いのクリエイターは膨大に。
公式スタンプの他にも、公式クリエイターズスタンプのようなものも沢山売られるようになった。
黎明期はB級的なものが流行っていたのに比べ、沢山の企業が絡むようになって、ものすごく整理されたように思う。
今の6円になる前から、分配額は10〜30円程度とばらつきがあった。これは、その人が買うのに使ったお金の出自がどこかで変わるんだと思っていた。クレカ経由なのか、ポイント経由なのか、フリーコイン経由なのか。
クリエイターの手元に来るまでに経由する企業の数で分配額が変動するのかな〜と、漠然と思っていた。
最近はサブスクリプション利用もできるようになったが、そういえば、定額サービスの利益分配ってどうなっているんだろう。
お金の行く末
最近の大概のアニメは製作委員会がつくる。
何社かで出資しあい、アニメをつくって放送し、その関連の売り上げを出資額に基づき分配しあうもののようだ。
わたしがタダでテレビを見たり無課金でスマホゲームができたりするのは、合間に流れるCMのターゲットだからだ。番組やコンテンツはタダで利用できるが、CMで流れる商品を買いたくなったり、イメージを受け取ったりすることと引き換えになっている。
ふるさと納税は、本来自分が住う地域に払う住民税を、他の自治体に払うものだ。住民としてサービスを受けられないかわりに、さまざまな返礼品を準備してくれている。
LINEスタンプを売って思うのは、
どういうルートで何を買うかは、思った以上に各企業の命運を握っているのかもしれない。
今の時代なんでも無課金や安価で、はたまたズルをすれば無料で手に入れることができる。個人情報を引き換えにすることも多い。
もちろん良いものが安く手に入るのは何ら悪いことではない。そうやって成り立っている業界もある。わたしも金券ショップで青春18切符を買って売るし、ブックオフでも売買し、立ち読みもする。
ただ、何にどうお金を払うかの選択は、どの業界を支えていくのかの選択になっているのだなと思う。
一人の大人として、自分が何にお金を落としているのか、解ったうえで使たい。タダほど高いものはないし、お金は大事だ。
あとは、スタンプが売れたかどうこうより、
実際売ってみないとこんなこと考えなかったし、
自分の絵が公共の電波に乗ってちゃんと使われてるのが楽しいんだ。
恥ずかしいわ…なんて初めは考えてたが、作り上げて良かった。過去のわたしグッジョブ。