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感想文 漫画とか音楽とか色々

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漫画や音楽、ゲームほか、自分のオタクな感想文をまとめています。
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疲れたアラサーは漫画『魔入りました!入間くん』に癒しを求める

疲れたアラサーは漫画『魔入りました!入間くん』に癒しを求める

自分の中では珍しくアニメから入った漫画。
きっかけは、一期EDテーマの芹澤優ちゃんが好きで、同じ監督さんの『プリパラ』も『おねがいマイメロディ』も面白かったから。

そして、好きな時間に好きなペースで読める、漫画へ。
アニメも面白いけど性に合うのは漫画なんだ…。

『NARUTO』『BLEACH』『ハガレン』『ハンターハンター』と、コンプレックス対処系中二キャラで育ったわたしは、
ほのぼの感漂う『

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漫画『ハニーレモンソーダ』を侮るな。

漫画『ハニーレモンソーダ』を侮るな。

白状すると。1巻だけ試し読みで
「よくあるおもしれー女」系の少女マンガだと認識してしまい、それ以上触れる気がしなかった。

だが、今季のアニメ放送をきっかけにちゃんと読み始め、21話まで来たところで
「羽花ちゃんは、ただのおもしれー女じゃないんだよ!」という言葉が、
遠いあの日から飛んできてぶっ刺さった。

友人とお薦めの漫画情報を交換したあの日だ。
わたしが『少年のアビス』を
友人は『ハニーレモ

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漫画『とりかえ・ばや』を、不妊症患者が読んだ。

漫画『とりかえ・ばや』を、不妊症患者が読んだ。

『とりかえ・ばや』は、「とりかへばや物語」という古典を、漫画家のさいとうちほさんがアレンジした少女マンガ。

何巻か試し読みできたら、まんまと最後まで買ってしまうんだよな。お小遣い少ないのに…。

構成や設定は、現代の少女マンガとして成立するよう、それなりに改変されているとのことだが、
それにしても、令和まで読み継がれるこのファンタジーが、平安時代に書かれたというのだから、本当にびっくりだ。

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物語は自分を映す。小説『あの日、君は何をした』

物語は自分を映す。小説『あの日、君は何をした』

かの話題のマンガが、先週完結した。こんだけ盛り上げといてそのオチ〜!?とは思いつつ、終盤ずっとそういう空気感だったしな…と受け入れられた。

昔、伏線を全て回収して大団円で終わったマンガがあった。「お前の人生半分くれ」のプロポーズが有名。わたしも大好きな最終回なのだけど、当時ネットでは、どんでん返しがなく予定調和だったなどと言われていたのを覚えている。

注目の的であるほど、何かしら言われるものな

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不妊症#23 ポケモンバトルで学ぶ確率論

不妊症#23 ポケモンバトルで学ぶ確率論

不妊治療を始めてから、ずっと確率の世界だ。

自然に授かる確率が何%、人工授精の成功率が何%、累積だと何%、体外受精に進むと、受精率が、胚盤胞発生率が、このグレードの胚の妊娠率は、出産率は……%%パーセントづくしだ!!!

だが、残念なことに、わたしには数学の才能がない。サイコロを二つ振って何の目が出る確率がうんぬんの問題は、人生の宿敵。
いくらドヤ顔で理論しようとも、その目が出るかは運じゃろ。運

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小説『あなたのご希望の条件は』問われた30代

小説『あなたのご希望の条件は』問われた30代

閉館5分前の図書館で、ジャケットだけで選んだ一冊。久しぶりに読み切れて、直感が当たって嬉しい。

会社員のお話が好き。ファンタジーやサスペンスみたいに激しい起承転結はないが、友だちの話を聞かせてもらう感覚で読めるから。

主人公は、転職エージェントとして働くバツイチ40代女性、千葉香澄。仕事ができるのだが、周りから「もっと自信を持って」と言われている。

もし香澄にキャリア相談に乗ってもらって「あ

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不妊症#16 台風と医師と、採卵直前の漫画オタの讃歌

不妊症#16 台風と医師と、採卵直前の漫画オタの讃歌

忘れもしない、台風10号サンサン。台風も偏西風とかに翻弄されて生きてる側なんだと、人生30年で初めて知った。

台風と採卵

小学生のとき『夢幻伝説 タカマガハラ』という冒険少女漫画が大好きだった。勾玉を拾ってホル・アクティになりたかったし、須佐之男命の運命に泣いて、太陽を見ては天照大神ありがとうと思ったものだ。
だから、これまで散々、神うるさいとか言ってきたが、天気はさすがに神に祈るしかないと思

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ONE PIECEはバトル漫画ではなかった

ONE PIECEはバトル漫画ではなかった

わたしは余暇をお家で過ごす、プロ並みのテクニックを持っている。…大きく出てすみません、何十巻にも渡る漫画の一気読みです。ゴールデンウィークなどの大型連休は願ってもない大大大チャンスだ。

単行本派のわたしは、普段は新刊とその前巻を発売日の度にちょっとずつ読み返すのが限度だ。おそらく本誌派の方々でも、通しで読む回数は少ないんじゃないか。

でも超大作って当初から起承転結が練りに練られていて、キャラク

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カリンさんは好きなポケモンで勝てるように頑張れって言うけどさ

カリンさんは好きなポケモンで勝てるように頑張れって言うけどさ

我が青春、ポケモン。

わたしのゲーポケは初代版の小学館公式攻略本から始まる。幼すぎてゲームを買ってもらえなかったので、姉のプレイを横から眺めつつ、適宜攻略本を読み上げガイドする役割だった。あと旅の合間のレベル上げ。今思うとひどい舎弟扱いだ。

自分はプレイ出来ないのに穴が開くほどマップや図鑑を見つめ、妄想し、若かりし記憶力を無駄遣いしていた。

小2の頃にやっとお古のピカチュウ版を譲ってもらうと

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ジャンプ、なかよしポケモン。主人公ソングを歌うことの効能

ジャンプ、なかよしポケモン。主人公ソングを歌うことの効能

気持ちが晴れないときは、一人でカラオケに行く。好きな曲を1時間も歌い散らかすと、どんなに悶々とした日でもすっきりした気分で帰ることができる。

履歴からは、選曲とそれが続く曲数とで、なんとなく前がどんな客層だったのかがわかる。

推理されたとてなんの害もないのだが、時にはアニソン→演歌→アニソン→演歌のようにわざと交互に別のジャンルを歌ってみる。さて、前の客が一人だったことがお前にわかるか!?と、

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LINEスタンプ分配額の謎からお金に思い馳せる

LINEスタンプ分配額の謎からお金に思い馳せる

わたしが売っているスタンプは二種類。
4-5年マーケットの片隅に置いてもらって、やっと「デパ地下チョコで自分にご褒美♡」くらいの売り上げ額になった。

あわよくば副業になればいいな〜なんて思っていたが、商売というのはそう簡単に夢を見せてはくれない。しかも、いざ送金申請したとしたら500円程度の手数料が取られるという。手数料のコストはせめて1割くらいに抑えたいので、手元に届く頃にはわたしはきっとお婆

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『あの花』に感じる、どうしようもない夏

『あの花』に感じる、どうしようもない夏

今年の夏は何が足りないんだ?
とずっと思っていた。

マスクで人を遮断する社会で。
こんな狂い倒れるような酷暑の中で。

自由が足りないのか。好きなことが自由に、華やいだ気持ちでできないからだと思っていた。イベントも何もない。変化の少なくなってしまった世の中で、もやもやした気持ちの中過ごすから。

どうしようもないことなんだと思っていた。

でも、少し違った。

春は、別れと出会い。

夏は、春の

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Netflixドラマ『離婚しようよ』を観て結婚を肯定する

Netflixドラマ『離婚しようよ』を観て結婚を肯定する

面白くて、仕事終わりの2日間で見切ってしまったー。人生で観たドラマは片手で足りるほどの本数の人間なんですが。ちなみに片手の内容は大体ラブコメばっかりで、今回もラブコメ。

あまちゃんみたいな人気ドラマ女優が妻で、親との合計十四光の世襲国会議員が夫で、そのお互いが離婚したいって話。

全9話の結末は攻めてるというか、今らしいというか。
わたしは少女マンガ脳なので、すきなキャラ同士が好きあってるのなら

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声優への転職に失敗した話。夢は叶わなくても良い。

声優への転職に失敗した話。夢は叶わなくても良い。

子どもの頃から、色んな声を出すのがすきだった。

『千と千尋の神隠し』が大ヒットした頃、青蛙の声真似をしていた。隣の部屋にいた兄弟がみんな「ビデオつけてるのかと思った」と言うので、したり顔で他のキャラクターのものまねも極めた。
ピカチュウと光彦が同じ人の声だとお母さんに教えられると、わたしは声優を夢見るようになった。

そうだ、養成所行こうとはいえ、我が家の正義はサラリーマンだったので、声優の専門

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