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「離婚後共同親権の民法改正」に伴う法整備等を求める意見書(紫波町議会)
6月12日、紫波町議会(岩手県)で「「離婚後共同親権の民法改正」に伴う法整備等を求める意見書」が採択されました。
"この民法改正には、多くの当事者や関係者から不安と疑問の声がある。令和8年の施行までに子の利益の確保を図るため、具体的な法整備・体制・環境整備・支援策づくりを求めるものである。"
令和6年意見書等の提出状況/紫波町|【請願・陳情・意見書】意見書等の提出状況|紫波町議会|町政情報|紫波町役場 (town.shiwa.iwate.jp)
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「離婚後共同親権の民法改正」に伴う法整備等を求める意見書
令和6年3月8日、離婚後共同親権を導入する民法の改正案が国会に提出され、4月16日に衆議院本会議において賛成多数で可決された。共同親権導入に反対する各団体からの声明が出される中、5月17日には参議院本会議において賛成多数で可決された。
この民法改正には、多くの当事者や関係者から不安と疑問の声がある。令和8年の施行までに子の利益の確保を図るため、具体的な法整備・体制・環境整備・支援策づくりを求めるものである。
1 非同意型の共同親権には配慮を持って判断するよう求める。DV 虐待被害が過去にあった場合や将来も予測されることから親子の命を守るようにすること。また、DV 虐待から逃れようと子連れ別居した場合に、違法な親権行使として扱われることや DV 虐待被害者の保護が後退しないようにすること。
2 離婚後に父母が共同親権と定められた場合、子に関する重要な決定について、適時適切にできない恐れがある。「急迫の事情」「日常の行為」の取扱いが不明確であるため、単独親権を認める事由を拡大し、子の利益が損なわれないようにすること。
3 親の収入が要件となっている支援策が、共同親権によって受給できなくなり、経済的に困窮することのないよう、子と同居する親が給付や援助金を受け取れるようにすること。
4 子の利益を守るためには、子ども本人の意見を尊重することが重要であり、子どもの意見表明について配慮すること。
5 家庭裁判所は、DV 虐待から親子を救うこと、子の最善の利益を守る役割を速やかに果たすことができるよう人的・物的体制を強化すること。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
令和6年6月12日
岩手県紫波町議会
(提出先)
内閣総理大臣
法務大臣
総務大臣
財務大臣
文部科学大臣
内閣府特命担当大臣(こども政策)
なお、離婚後共同親権に関する声明などは、こちらにまとめています。
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