【プペルバス悪用事件】豪州メディア「子どもに会うためにコスプレで隠れる」と報道
(注:今回紹介したSMH紙の記事に書かれている事実関係の正誤は、現時点では不明です。)
オーストラリアの番組「60 Minutes Australia」が、「プペルバス」内で別居親と子どもの違法な引き合わせが密かに行われている、と報じた事件。
合同取材した「シドニー・モーニング・ヘラルド」紙でも、詳細に報じられていたことがわかりました。以下、仮訳でお伝えします。
(この記事は、同番組のNatalie Clancyプロデューサーと、Eryk Bagshaw特派員によるものです )
(The Sydoney Mornig Herald MARCH 20, 2023)
子どもに会うためにコスプレで隠れる
親権と疎外感の間にある危ういバランスの中で、親と子の絆を取り戻そうとする擁護者たちがいます。
尾崎瑠美は、夜には何十人もの絶望的な親にメッセージを送り、昼には親に子どもを会わせるために密航〔smuggles〕している。
(キャプション:尾崎瑠美は、誘拐された子どもたちに会わせる手助けをしている。)
尾崎は過去4年間、親と子どもの再会を実現するために、入念な教育訓練を行ってきた。
大阪をはじめ全国の学校で、尾崎は自治体を説得し、学校の駐車場にバスを停めることを許可してもらった。このバスは、日本の人気絵本「えんとつ町のプペル」を子どもたちに見せると称して展示した。しかし、野菜やゴミのコスチュームに身を包んだ親たちは、子どもたちに会おうと必死でした。
「親はコスプレをしているので、子どもに気づかれることはありません 」と、彼女は初めて手口を明かします。
「でも、お父さんやお母さんにとっては、子どもの顔を見るだけですべてがわかるんです。でも、お父さんやお母さんにとっては、子どもの顔を見ることだけがすべてなんです。でも、私は『衣装を脱いではいけない』と言うんです。」
誘拐された2人の子どもを持つオーストラリア人の父親、スコット・マッキンタイアは、「それだけ状況がめちゃくちゃなんです。キュウリの格好で『お父さんです』と言うしかないのです。」
(キャプション:尾崎ルミのバス展示に入るのを待つ子どもたち。)
尾崎は、自分の展示は違法〔illegal〕だと言う。
「でも、とても悲しいことなんです。まるで囚われの身のようです。本当に、本当に腹が立ちます。目を閉じることができない。耳を塞ぐこともできない。そして、助けなければと思うのです。」
基本的な内容は、「60 Minute Australia」の動画と共通ですが、SMH紙では「大阪をはじめ全国の学校で、尾崎は自治体を説得し、学校の駐車場にバスを停めることを許可してもらった」などと、さらに具体的に記述されています。
また、SMH紙は「このバスは、日本の人気絵本『えんとつ町のプペル』を子どもたちに見せると称して展示した」と書いていますが、既報の通り、この行為を原作者の西野亮廣さんは容認していません。
「60 Minute Australia」については、尾崎瑠美氏は番組による捏造であると主張しており、現時点では事実関係の正誤は明らかになっていません。
「捏造」を主張する尾崎瑠美氏、そして「違法活動」が描かれた動画を拡散した柴山昌彦議員。事実関係はどうだったのか、具体的な説明が求められています。