『EARTH STATIONS by AMDL CIRCLE』at KIITO
山の日、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
ミケーレ・デ・ルッキと未来を共有する建築
EARTH STATIONS by AMDL CIRCLE を先日見に行きました。
「六甲サイレンスリゾート」のデザインを手掛ける、イタリア人の有名な建築家さん。
曲線が特徴的なフォルムの建物で、建築から世界を、そして人々を変えるといったビジョンを持っている。
是非、下記ホームページを覗いてみて。そのビジュアルに驚くから。
突飛なフォルムに目を奪われがちだけれど、根本のアイデアが素晴らしい。
ローカルのクラフトマンシップにフォーカスしたMany handsや、教育、集合住宅、ホテル等々、色々なプロジェクトがあるのだけど、共通しているのは、脱既成概念。現在のあらゆるシステムに問題提起し、それをサステナブルに変えるための建築。
世界のあらゆる場所で、あらゆる経験が交差し、新たな価値観が生まれる。
予期しない相互作用を促す。それを提供する場所。
現代は、アルゴリズムのおかげで、自分に興味のある情報へのアクセスは容易になった。なぜなら、探す前から提案されるから。私がこの展覧会を知ったように(後述)。
一方で、そんな洗練されたアルゴリズムのせいで、自分に入って来る前に情報が取捨選択されてしまうから、ランダムな気付き・発見を得にくい。
そこへの問題視を踏まえての「予期しないインテラクション」
実際にもう始動しかけているプロジェクトもある。
ベトナムにあるのがこちら、Royal Embassy Academy.
アートやスポーツにフォーカスした学校のよう。
こんな素敵な空間で学べたら、クリエイティビティが存分に発揮できそう。
ところで、この展覧会があった場所は、KIITO(デザイン・クリエイティブセンター神戸)。こんな施設があったことすら知らなかったのだけど、この案内が、インスタグラムのアルゴリズムのおかげで私の目に留まった。
気付いたのは会期終了の2日前。ということで翌日に早速行った。
サンチカ(三宮の地下道)で行けるところまで南下し、絶賛改装中の東遊園地(という名の公園、ルミナリエが開催されるところ)あたりで地上に戻ると、地面が水溜りだらけ。
丈の長いワンピースを着ていたので、水溜りを避けながら、つまり思いっきり目線下で歩いていたら、左前方に揺れる影。?と思って見てみると、知らないおじさんが手を振っていた。
思いっ切り訝しがりながらも会釈して颯爽と通りすぎたけど、もしかすると下ばっかり見て歩いてたら危ないよ、という注意喚起だったのかもしれない。どうでしょう。
少しすると、右手に洋館が。
洋館は神戸の街では珍しくないけれど、佇まいが素敵で。
「ヴィア・ブランシェ」というレストランでした。
ウェディングパーティーなどもできるそう。
テラス席が素敵だったので、気候が良い時に伺いたい。
そのすぐ横に、こども本の森。その前に、花時計。
安藤忠雄さんの建築で、一度訪れてみたいと思っていたけれど、こんなところにあったのか。予約制なので、また後日。
そうして歩道橋を渡って行くと辿り着くのがKIITO。
昔の生糸検査所だそうで、その名称「キイト」になるほど。
展示会の情報しか知らずに行ってビックリ。
個人事業主の人たちが、カウンターにずらっと並ぶオープンなオフィスあり、こども向けのイベントをしているスペースあり、そして三宮図書館あり。
図書館の閲覧用のスペースは、一部オシャレなカフェのようなデザインになっているところもあり、ここなら仕事や勉強も捗るかもしれないな、と。
随所にレトロさを感じる造り、そしてそれを活かすようにチョイスされたインテリア。中々良き。
近場にこんなところがあったなんて。灯台下暗しとはこのこと。
海外旅行に行けなくなって久しいけれど、それはつまり私が外から得る刺激が減って久しいということでもある。
そのことを最近になってようやく問題視し始め、自分のフットワークを軽くしようと努めている。
だから、アート鑑賞も興味のあるやるには出来る限り出掛けていこうとしているのだけど、遠くへのアクセスが閉ざされて、近くの魅力を発掘できるとは、皮肉だけど結果オーライ。
そんなわけで、今日はこの辺で。
ごきげんよう。