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※この文章は僕のアメブロ『誇りを失った豚は、喰われるしかない。』に2011年12月13日に投稿した記事に大幅な加筆訂正を施したものです。

これはかなり前々から言われていたことでありますが、よく、就職活動をしている学生に人気のある企業は「売り」という話はで小耳に挟んだことがあります。これは僕が株の世界をのぞいていた時のことです。これは今となってはどうなっているのかは寡聞にして存じませんが、かつて一番人気の高かった企業のひとつにJALが連続で入っていたような気がします。JALの場合は経営破綻から必死に立て直して再上場にまで持っていくことが出来ましたが、このご時世になってしまうとまぁ、そもそも2.3年先もわからない世界で、「ゆとり世代」以降に生まれた人間のデフォルト認識として「会社」そのものが永続的なものではない、ということがいやというほどわかった人たちが大半であろうかと思います。

そんな彼、彼女らに対して

「一生この会社の勤める気がありますか?」

ときかれても何の臆面もなく

「(どうしても就職を果たしたいので)もちろんです」

という人が大半でしょうが実際には一切考えてはいないのではないのでしょうか?

僕は個人的にこういった傾向にはものすごく違和感を感じて仕方がないのですが、後からよくよく考えてみれば企業側にとってこれはいわゆる『踏み絵』なのでしょう。僕は踏めなかったからこそこうして現在は当時のことを文章に書いてまとめているわけでありまして、何とか生きながらえているわけであります、まぁ、仮に『踏み絵』を踏めないからといってかつてのキリシタンたちが受けたような残虐な拷問や処刑。具体的にいうと『ミノカサ踊り』や生きたまま火口に投げ込まれる(詳細はググるかウィキペディアを参照のこと。何て便利な時代になったものだ)、なんてことは少なくともありませんから…。

そして、この文章を書きながら思い出されるのはやっぱりリクルート発行している『就職ジャーナル』のことでありまして、あそこには企業に就職して何年か経ち、現場でバリバリ働いていてオンもオフも充実してまーす。という男女の写真であり、20歳の僕が当時通っていた大学の図書館で件の雑誌をひねくりながらため息をついていたことや、学食で『ザンギ定食』などを食べながら就活を行っている、もしくは終わったと思しき男女が階段を降りてきた時の光景であります。

颯爽とリクルートスーツを着て階段を下りてきた彼らのことを僕は現在でもありありと覚えているのですが、今にして思えば僕自身の「心の声」に従ったことは自分にとって「ベター」な選択だった半面、両親や兄弟、親戚との間に深刻な「溝」を掘ってしまうことを、当時の僕は知る由もなかったのでした…。

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