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下手でも勝つ方法 〜デュエマアドカレ2024〜
今回はあーくんさん(@suiyotao)が企画したデュエマAdvent Calendar2024 の13日目を担当させて頂きます。
詳細は以下から
はじめましての方ははじめまして。有坂リョウといいます。
今回はデュエマアドカレの『ドカ』部分担当として題にもある通り下手でもデュエマに勝つ方法というテーマで書かせていただきます。
ちなみに残った『アレ』の部分はジャイロさん(@Cyoruru_jairo)が書いてくれました。
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本当に凄い事やってるんで是非1度覗いて見てください。
さて、今回記事を書かせていただくにあたってどのような記事を書くか考えた時、自分の強みはデュエルマスターズが下手なのに今まで走ったランキングは4/5で上位にいることだと考えました。
そんな自分が今までのランキングの向き合い方を元に、下手なりの勝ち方をこの記事で書いていけたらと思っています。
1…はじめに
はじめに少し自己紹介と経歴紹介をさせてください。
主に関東圏内で活動しているDMPで主な実績としては
2022年前期dmpランキング:全国27位東京5位
2022年後期dmpランキング:全国54位東京9位
2023年下期dmpランキング:全国45位東京8位
2024年上期dmpランキング:全国33位東京7位
となってます。
主な使用デッキはアグロ系統のデッキで、今までランキングを走る上でメインにしてたデッキは赤単我我我、赤青マジック、ファイアーバードです。
こうして経歴を見るとこう思うかも知れません。
お前言うほど下手なんか???
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と。
まぁそれはそうでしょう。経歴だけ見れば走った時のランキング全国100位以内が4/5回。パッと見、下手な要素は見当たりません。しかし身内に「有坂リョウ」のイメージを聞くと、こういった意見も散見されます。
有坂リョウは引きが強い。
もちろん上手という意見もありますがそれはごく一部のデッキに限ります。例えば自分に今環境TOPのマーシャル、青黒コンプを練習して握らせてCSに10回出ても恐らく1回予選を上がれるかどうかってところでしょう。
そもそも上手かったらプレミ集なんて自分で書かないです。書いてないだけ、言ってないだけで今でもcsごとにプレミと反省の繰り返しです。
何が言いたいのかというと、要するに「デュエルマスターズ」が上手いわけではないんです。なんなら全国100位内で自分より上手いなと思ったプレイヤーはごまんと居ます。
もちろん、引きが強い『だけ』ではランキングを走りきることは難しいです。でも上手いという話でもない。では、どのようにしてランキングを走ってきたか。
それを紐解くことで、自分なりの論理を書いて言語化していこうというのが今回の主題になります。
なのでランキングを全国100位内走りきった経験がある方はこういった考え方もあるんだなーくらいの気持ちで。走りきれなかった、もしくは走ったことが無い方はランキングを走る上でのひとつの考え方として参考にしていただければ幸いです。
※ここから先は記事の内容の都合上、少し強い言葉を使いますが、あくまで一個人の考え方なので正解とは限りません。上記の通り、考え方の一つとして見て貰えればと思います。
2…苦手を自覚する
まずこれを読んでる皆さんに聞きます。
自分の得意、不得意を言語化したことはありますか?
自分の出来ること、出来ないこと、得意なこと、苦手なこと、ちゃんと把握出来てますか?
ここでいう苦手は何も単純な練度の話だけではなく、環境読み、その対戦における択、デッキリストの精査、CSにおける勝率を左右する全てを含みます。
例えば、ビートにおける殴る殴らないの択
例えば、ロングゲームにおけるリソースのやりとり
例えば、対面の手札読み
例えば、環境読み
例えば、デッキのチューニング
緊張や制限時間、はたまた大手と当たるのが苦手なんて人もいるかもしれません。
その苦手…
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諦めちゃいましょう!!!
出来る人、上位プレイヤーに限って苦手を克服する、メタゲームに合わせて色んなデッキを使いこなすことを推奨してきます。もちろんそれが悪いわけではありません。今のランキング制度の使用上、そちらの方がポイント取りやすいですしね。
しかし、苦手を克服してる間、自分より上手い人達はもっと自分よりもっと上手くなります。
そんな状態でちょっとマシになった苦手分野で自分より上位の人達と渡り合えますか?
無理です。コントロールが50点→70点くらいの水準で回すことが出来るようになったって上位の人達は100点により近い水準で回してきます。
だいたい、そんな簡単に色んなデッキが回せたら苦労しないんですよ。勿論、上手い人達が練習してるのは100も承知です。けど、こっちがいくら練習したところで同じ土俵に立てるかと言われたら人それぞれ(NO)です。苦手は今まで生きてきた中で出来ないから苦手なんです。無理なものは無理です。
自分がランキング上位と渡り合い、ランキング内に食い込むために必要なことは強みを活かすことでした。
苦手は隠して、バレないようにして、見えないようにして、あたかも戦えるように振る舞うんです。そうすれば上位プレイヤーと同じ立ち位置とはいかなくても目線が近くなるはずです。
これを踏まえた上で自分から見た有坂リョウの自己分析の話をしたいと思います。
出来ること
・殴る殴らないの択
・ビートダウンの殴り方
・択の通し方
出来ないこと、下手なこと、苦手なこと
・環境読み
・アドリブ
・ミドル~ロングゲームにおけるリソースのやり取り
・緊張しやすい
・制限時間ギリギリになること
つまり自分がランキング1シーズンに対して基本、デッキパワーが高く殴るデッキ一本に絞ってるのは
環境読みが出来ない→強いデッキ1本に絞って環境読みをしない、負ける土俵では戦わない
アドリブが出来ない、制限時間ギリギリが苦手→アグロデッキならアドリブを試されてもゆっくり考えられるし、制限時間には余裕がある
ミドル~ロングゲームのリソースのやりとり→アグロデッキならそもそもやりとりする展開になりづらい
緊張しやすい→短いターンしかプレイしないアグロデッキならセオリーを覚えて手なりでも回せるようにすることで緊張してても最低限回せるように出来る
あの手この手で自分の出来ない、苦手なことを隠してるってことです。
3…3つの「頼れ」をする
さて、このように自分の出来ないことを自覚した上でデッキ選択をすることで上位と近い目線で戦えるという話をしてきました。
ここからは自分の成功体験を元に『3つの「頼れ」』をおすすめさせていただきます。
・デッキパワーに頼れ
1つ目の「頼れ」は『デッキパワーに頼れ』です。前の項目で自分の出来ないことに関して分析してもらいました。その上で貴方はどんなデッキなら戦えそうですか?
アグロ?ミッドレンジ?コントロール?ループ?
ではその分類で今環境で1番強いデッキを上げてください。
おそらく今の環境なら
アグロ…ファイアーバード
ミッドレンジ…(アナカラーマルル)
コントロール…コンプレックス
ループ…マーシャル
になるかと思います。
それを握ってください。
少しでも下手だと思うなら、まずはデッキパワーに頼りましょう。デッキパワーも練度も負けたら引きが強くても勝てません。強いデッキを使うことは何よりも勝率を上げる第1歩です。
・テンプレに頼れ
2つ目の「頼れ」は『テンプレに頼れ』です。一旦自我は放置してテンプレ、もしくは優勝リストを使いましょう。何故ならおそらくそれが1番デッキパワーが高く、環境に適しているからです。
テンプレじゃないカードや特定のメタカードは1から10まで採用理由とメリットデメリットを言えて、かつメタゲームを読み切れるようになったら採用してみてください。いたずらに採用しても、デッキパワーを落とすことにしかなりません。
・1つのデッキを頼れ
3つ目の「頼れ」は『1つのデッキを頼れ』です。
色んなデッキを使うとそれだけ練度は分散してしまいます。まずは1つのデッキに絞ってあげることで練度で大敗する状況を避けましょう。
もちろん、楽しむことが目的なら色んなデッキを使っても構いませんが、勝つことが目的なら、まずプレミが起こらないくらいそのデッキの練度を上げてからにしましょう。
1つのデッキを使うメリットにはブレが少ないということも上げられます。
カードゲームにおける1対戦の要素を分解すると
相性
練度
運
デッキパワー
です。
これを1本に絞ることで
相性→極端に下ブレない
練度→理論上上がり続ける
デッキパワー→tier1テンプレなので高い
このように運以外の極端な上ブレ下ブレは無くなります。
ここで1で述べた有坂リョウは引きが強いの話に繋がってきます。
有坂リョウは引きが強い
より正確に述べるなら
引きが強いタイミングで勝っている
が正しい表現になります。
他の要素を引き上げることで運が上振れるのだけ待てばいいってことです。
4…楽をするということ
最終的にこの3つの「頼れ」をすることはランキングを走る上での「楽をすること」に繋がってくるのかなと思ってます。のすけ(@DnosukeM)さんのアドカレ記事でも言及されてましたね。
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読んでない方は是非
ランキングを走る上では楽をすることも大切な要素です。
デッキパワーのあるtier1テンプレ構築1本に頼ることで、デッキ選択や環境読みで楽をし、練習段階で楽をすることが出来ます。
明日のデッキに迷うことも無ければ、明日のCSの環境を読む必要もないし、自分の使うデッキのマッチアップ以外は知る必要もありません。
こうして楽をしていくことで、下手な自分は練度上げにのみ集中してランキング上位と渡り合うことが出来るって寸法です。
5…まとめ
ここまでの自分の意見を簡単にまとめると下手が勝つために必要な要素は
・下手苦手の自覚
・tier1のテンプレを使え
・デッキは1本に絞れ
です。
上記は方針でしかないので、もちろんこれだけではなく、当然練習は必要ですし、言語化や環境読みも慣れてきたら必要になってきます。
ですが、この方針を定めて明日からデッキ1本に絞ることで練度は勝手に上がっていくし、言語化や環境読みも出来るようになっていくと思われます。
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つまりビート使いは明日から自分と一緒にデイガピヨピヨ専業だ!🐤🐤🐤
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※追記
と言おうと思ってたんですが公式よりマーシャルを最終形態にする最強カードが発表されたんで全人類マーシャルを使いましょう…
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ここまで長々とした文章を読んでいただきありがとうございました。
もしかしたら分かる〜と流し読みしたかもしれないし、耳が痛い話だったかもしれないし、別の意見を持ったかもしれません。
皆さんがデュエルマスターズに向き合うにあたって考え方の1つとして参考にしていただければ幸いです。
明日のアドカレはアドバンスのフィクサーこと、みかづき(@CrescentMoon_DM)さんです。何やらクリスマスを間近に控えた男子必見の記事らしいですよ…?
お楽しみに!
おまけ
ここからは上記の話を軸に今までのランキング5期間をピックアップして走り方や反省点を書きたいと思います。
ようは轟破天自分語りなので見なくても大丈夫ですが、実体験込みの話になるので読んでいただくと、より理解度が高くなるかもしれません。
2022年前期序盤
この期は主にjo、墓地退化、グルメ墓地、青単スコーラーという最強と最強がぶつかり合う環境でした。
そんな中4月にたまたま青魔導具でメタ読みを当ててしまい優勝したことをきっかけにランキングを意識するようになりました。しかし、ここで1つ大きなしくじりをします。
環境読み、優勝、練度が追いついてない、自己分析もまだまだ、勘のいい方はお気づきでしょう。
そう、良くない成功体験に縋ってしまったのです。勝った理由を言語化し、使うデッキを決めなければならないところを青魔導具を中心に良さそうなデッキをふらふらとしてしまいました。
ランキングというもの自体が初めてだったので仕方ない部分はあるものの、今になって思えば、良くない成功体験って本当に良くないんだなぁと思うばかりです。
そういった背景込で見ると4月は優勝したのでさておき、5~7月はアベレージが低い傾向にあります。
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左はその月取ったpt、右は1csにおける平均pt
ちなみにこの期の正解はJO退化だったと思います。殴るデッキの中で環境最強ですし、殴り方(練習)次第でいくらでもケアできたので。
2022年前期終盤~2022年後期序盤
2022年前期の化け物デッキたちが軒並み殿堂に行ったあとの環境です。このタイミングで赤単を明確に意識して使いだしました。この時の自分の考え方としては殿堂直後なので雑多環境になると踏んだのと、赤単ならデッキパワーが高いので練度が追いついてなくても戦えると思ったからです。そこから赤単を使い続け、成功体験を成功体験で終わらせず、強さや理論を言語化して使い続けた結果、初のランキングを全国27位東京5位で終わらせることが出来ました。
次の2022年後期でもアナカラーハンデスやその他環境デッキに合わせた赤単レクタフォースで序盤に勝ちきって後半は逃げ切ったことは、自分の理論が正しく活かしきれた結果だと思ってます。
2023年前期
この期はみんな大好き絶望神サガの全盛期です。
この期は唯一ランキングプレマがとれなかったシーズンになります。
というものここら辺でtier1近くの殴るデッキに絞るという方針は固まりつつあったのですが、サガに対する赤単のビートジョッキー、ウサブレラが入った形がどうしても好きになれず、なかなか勝ちきれませんでした。
この期の正解は赤緑アポロ1本を使うことだったと思ってます。サガにも抗えるし、赤単に有利がついてるし、何よりデッキパワーが高く再現性がありました。
使わなかった理由としては進化元が引けないとイライラするから、殴り方で練度が出ないから、ミラーの差がでないからだったのですが、そんなプライドは犬にでも食わせて黙って使うべきでした。ここに関しては本当に反省です。
2023後期~2024年前期
環境的にはアナカラージャオウガ→マジック×アビスの時代になりますが、ほとんど赤青マジックしか使ってませんでした。俗に言う赤青ドカドカ専業ってやつです。
この期はGP前に黒緑アビスをちょっと使ってた時以外は赤青マジックに絞り、月のアベレージもかなり高くできたので自分の理論通りの走りが出来てたと思います。ミラーもまぁまぁ練度が出てくれるので一時期は7割くらい勝ち越してました。(その後収束して6.5割くらいになった)
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アベレージが上がってるのがわかると思います
こうして見ると、やはり成功している(勝っている)時期は明確な理論を持った上でデッキ選択をして、負けている時はデッキが1本に絞れずふらふらとしてしまってる印象があります。