【知財転職】知財担当の年収改善プラン
arisadaです。今日は皆さんが大好きなお金周りの話です。(知らんけど)
自分の経験を振り返りながら、知財担当の年収を上げるプランを書き残しておきます。
基本的には、複数回の転職と社内昇給をうまく使うのが効率的で、自分のスキルや将来設計に合わせて、微調整するのがよいと考えています。
末尾に、採用担当の経験も踏まえて、転職で年収を上げる有用なテクニックも書いておきます。
いきなり雑談ですが、年収周りで笑ったパロディ漫画はこちらです👇
ペルソナ
知財担当と言っても幅広い属性の方がいるので、ペルソナを以下の通りに設定します。(各人脳内補正しながら見てください)
転職は複数回を前提にスタートアップ
多くの知財担当の方はJTC所属と思います。風向きは変わってきつつありますが、JTCでは社内での劇的な昇給は見込めないと思います。
知財担当の採用経験も長いので、知財担当の年収相場は把握していますがJTCの知財担当で30代前半で年収1000万超えは見たことがないです。
そこで、複数回の転職、特にスタートアップやベンチャー(以下まとめてスタートアップ)への転職を活用することを提案します。
スタートアップ転職にはメリット・デメリット(と言われるもの)もあるので念の為に紹介しておきます。不要な方はスキップしてください。
スタートアップ転職のメリット
転職時に年収がポコっとあがる
基本的に転職市場では、欲しい人材には現年収より高い条件を提示します。でなければ来てもらえないと考えるので。
自分がLINE, メルカリに転職していますし、LINE, メルカリで知財担当の中途採用も経験しているので、これは確実です。
特に転職時に年収が上がるのは、自分が「できること」よりも「求められていること」が大きい場合や、転職先が上場前などの知財担当需要が高い場合が多いです。
ルネサス→LINEのときは、欧米係争担当→特許担当
LINE→メルカリのときは、特許担当→知財担当
でしたが、いずれも前職比で好条件を提示してもらえました。
ペルソナ設定した年収600万円であれば、転職時に年収を上げやすい年収帯なので、JTCで耐え続けるよりも転職した方がトータルの金回りは良くなると思います。
逆に、すでに年収2000万超とかだと、知財担当にそのくらいの価格帯を提示できる企業はほとんどありません。
(知財担当一本なら年収1800万くらいが上限かなと思います)
どのくらい上げれるかは、年収交渉や企業のお財布事情によるので年収交渉等とまとめて後述します。
社内昇給もしやすい(JTCに比べれば)
多くのJTCでは給与テーブルがあったり、年功序列が根付いていたりします。最近はこれらを廃止する動きもありますが、評価する上司たちは伝統的手法で評価されてきた年上の方々なので、制度変更による劇的な変化は期待しないほうが良いと思います。
(悪い意味でなく、現実問題そうなるよねって話)
一方で、スタートアップの方が年功序列や給与テーブルといった文化の影響が少ないです。
似たような業務をしていても、入社のタイミングや前職の給与で年収帯が全く異なることも多々あります。
(いい意味でも悪い意味でもその経験をしています)
また、高いパフォーマンスを出していれば、JTCよりは社内昇給しやすいです。ただ、スタートアップにおいては「高いパフォーマンス」が不透明なことが多いです。(良いところであり、悪いところでもある)
参考までに、LINEでは入社から退職までに年収が1.5倍にあがりました。
スタートアップの評価制度は基本的に感覚ベースと思った方がよいです。
JTCのようにきっかりとした基準だったりルールが無いところが多いです。
このような状況の中でもパフォーマンスを可視化する手立てはいくらでもあるので、社内昇給は難しいものではありません。
ちなみに、オススメの本はこちらです👇
ちょっと古い本ですが、LINEからメルカリに転職するときにLINEのCLOにオススメしてもらった本です。転職後の動き方に大きな影響がありました。
ストックオプションが貰えるかも
スタートアップは資金力が乏しいところも多いです。
友人が割と有名なスタートアップを経営していますが、結構大変らしいです。外側から見るとすごいねって感じですが、内部的には厳しいらしいです。(有名なのにマジかって感じ)
少し脱線しましたが、スタートアップ転職では給与を抑える代わりにストックオプション(以下SO)を付与してもらることもあります。
ただし、転職時のSO付与は高収入の場合が多いので今回のペルソナにマッチしていないですし、殆どの場合SOは上場しないと権利行使できないのでSO狙いでの転職はおすすめしません。
次のスタートアップに転職しやすい
スタートアップの平均勤続年数は3,4年程度で、基本的に中途採用メンバーで構成されています。
そんなスタートアップの採用でよく議論されるのはカルチャーマッチです。
スタートアップの中の人達は、会社がJTCに寄っていくことを嫌います。(というかJTCの文化が嫌いな人がスタートアップ集まっていると言っても過言ではないかと)
なので、全く同じ能力、人間性でもJTCから転職するより、スタートアップから転職する方がミスマッチが少ないと考えられることが多いです。
結果として、スタートアップにいると、2回目以降のスタートアップ転職がしやすくなります。
上記は企業側に受け入れられやすくなるという話ですが、自分の感覚も変わるので次のスタートアップに行きやすくなります。
JTC→スタートアップの転職はリスクが怖いという気持ちがあると思います。(私も実際にありました)
ただ、実際にスタートアップで働いてみるとJTCとリスクの違いを感じることはほぼないです。
逆に若くしてスタートアップ界隈に移ってよかったと思うことは多々あります。(特に経験面や収入面)
こうなってくると、スタートアップに転職することにリスクを感じない状態なので、ある程度会社が成長したタイミングで次の転職先スタートアップを探す人が多いです。
あと、基本多くの人が次のスタートアップに転職していくので、そこからお誘いをいただくことが多くなります。
スタートアップ転職のデメリット
個人的には何一つデメリットではないと思いますが、世間一般でデメリットと呼ばれているものについても紹介しておきます。
スタートアップは不安定
これは確実にデメリットとしてありますが、会社選びを間違えなければ特に問題ないですし、やばくなったら転職すれば良いです。
ただ、不安な気持ちもよく分かるので、不安な方は上場直前のスタートアップや、すでに知財組織があるメガベンチャーで慣らしてもよいと思います。
ちなみに、スタートアップにいてもJTCから転職のお声掛けをいただくことは多いです。大体が役職付きです。
なのでスタートアップへの転職は片道切符では有りません。
終身雇用がない
そもそも日本を代表するJTCのトヨタですら「終身雇用の維持は難しい」と発言しています。
なので、終身雇用は無いものと思ったほうがよいです。
そもそも労働契約書に終身雇用条件なんて入っていないと思いますし、日本の法律上、スタートアップだからといっても簡単にクビにできません。
退職金制度がない
これも事実ですが、若いうちに退職金分を給与に上乗せして貰い、投資運用する方が賢いと考えます。
S&P500の過去10年の平均リターン率が約10%です。毎月10万円を30年積み立てれば2億円を超えます。圧倒的に退職金よりも多いですし、途中で使うことができる柔軟性があります。
そもそも60超えてから貰う1000万円と、30代で貰う1000万円の価値は違うので、早くもらった方が選択肢が広がります。
これまでノリでボラカイ島に行ったり、ケニアのサバンナに行ったりと割と旅行にお金をかけていますが、定年後にやろうと思っても体力的にこれらの旅行は絶対ムリです。(どれだけ大変だったかはリンク先記事参照)
あと、退職金は途中で死んだら使えません。
上記の通り、世の中で言われるデメリットはメリットを超えないと考えていますし、そもそもデメリットですらないと考えているので、やはりスタートアップ転職をおすすめしたいと思います。
スタートアップの知財募集は毎月の最新情報を含めてマガジンにまとめています👇
最後に、知財担当のスタートアップ転職を成功させるコツとして、年収交渉のコツと効果抜群な小技を紹介します。
スタートアップ転職を成功させるコツ
LINE・メルカリで知財担当の中途採用をしましたが、教科書どおりに転職活動をしている人が99%です。
おそらく、採用担当経験がないので転職時にどのような要素が採用率を上げるかを知らない方が多いのだと思います。
最後に、自身の転職経験・採用経験に基づいて、年収交渉のやり方、採用率を上げるテクニック、年収交渉のサンプルを残しておきます。
〇〇前提で年収交渉する
「今の年収が###万円なので、###万円ほしい」というように、現年収ベースで年収交渉している方が多いですが、2つの意味で悪手です。
年収交渉は、自分の希望する年収と、採用側が腑に落ちる年収を一緒に探す行為なので、交渉相手となる採用担当がこちらの味方についてくれるような交渉をする必要があります。
もう少し細かく解説します。
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