プロローグ 爪と孤独とわたし
下の子を出産した8ヶ月後、わたしの爪は剥離し始めました。ネイリストなのに爪が無いなんて。剥離に氣がつく直前の出来事から剥離が始まってからの毎日を少しずつ書いていこうと思います。
プロローグ
当時32歳。結婚して3年半。3歳差の姉と8ヶ月の弟の2人育児真っ最中。ほぼ毎日ワンオペ。そんな毎日。毎日が孤独でした。
夫はその頃1年の360日は会社に行くような人で、ほとんど家にいません。わたしは車で1時間の実家に子供たちを連れてちょくちょく帰省していました。
今考えてみたら、もうすぐ幼稚園年少さんになる娘への不安だったり、わたし自身はじめての幼稚園という沢山人がいる場所に参加することもストレスになっていました。全てを一人で抱えようとしていました。
3月14日、わたしたちは実家にいました。その日実家の付近は車のタイヤが埋もれるくらいの大雪。
朝から些細なことだけど言うことを聞かない娘に怒鳴り散らしているわたし。娘がとぼけた顔をしているのを見て、やり場の無いどうしようもない氣持ち。
今思い出すだけでも息が苦しくなる。
娘に怒鳴り散らすわたしに、父が、「全ておまえの責任だ!おまえの子供だろ。」と。
ぶちっ。何かが切れたような音がして。
「もういい。しばらく来ない。」
と、父に言い放ち、わたしは泣きながら外にでて車の周りを雪かきして子供2人を車に乗せて実家を飛び出しました。
父も母も何も言いませんでした。
その車の中で、「娘のせいでママが怒られた。毎回そう。娘のせいでいつも怒られる。全部ママが悪いって言われる。」って娘にそう言いました。
実家を出てすぐ、乗るはずだった実家の近くの高速道路が大雪で通行止めになっていて。
そこからしばらくは放心状態で雪のなか、なんとかアパートに帰らなきゃ、って車を走らせるわたし。
途中お店の駐車場に止まって、夫に泣きながら電話。「じいじとばあばに、しばらく来ないって言って出てきた。」
その後、しばらく先に進むと雪が少なくなり高速道路も開通していたので、わたしたち3人は無事にアパートに帰れました。
今思うこと
結婚して子供を産んで、ちゃんとやってるよ!っていうのを両親に認めてもらうことだけが、自分の存在を感じられることだったのかもしれません。
忙しい夫には頼れない・・・といつも感じていたし。
あの頃は子供(特に娘)にもいつも酷いことを言っていたし、毎日がつまらなくてどうしようも無かった。