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ボレイコ指揮ワルシャワ国立フィル、ブルース・リウさん独奏の東京公演を聴く
今夜はボレイコ指揮ワルシャワ国立フィルのコンサートでサントリーホールへ。協奏曲のソリストはブルース・リウさんで、ショパンの2番。
となれば、やはり思い出すのはピティナの派遣でレポート取材のため現地に飛んだショパンコンクール。早3年と少し前。
ブルースさんの演奏は、今の方がすごく好きです!!!
コンクールで聴き続けた演奏は、非常にテクニックがあって、音のすみずみまでハリがあり、私にはやや「元気の良すぎるショパン」に感じられていたんです。あれはやはりどこか「闘いに行っている」演奏だったのかもしれない。
当時の感想↓
コンクール後、3回インタビューの機会を得ましたが、とても聡明で好奇心も旺盛だけど語り口は落ち着いている、とにかくスマートな人という印象。
↓昨年秋のインタビュー
アルバム「ウェイブス」は大好きで、LPも発売日に買いました。とても柔らかく繊細な音色で音楽作りも披露されています。
今夜の演奏は、それはもう非常に繊細、かつ大ホールで聴かせるに足る音の通りの良さはあり、挑戦的な感じの演奏でもなければ、弱音勝負やり過ぎでもない、「オーソドックスで(が)いいんだ!」と思わせてくれる余裕のある上品なショパン。
ソリストのアンコールではエチュードの「エオリアンハープ」のほか、コンサート・マスターのMaria Machowskaさんとノクターンop.9-2のVnとPianoアレンジ版をやったのだけど、これがとてもよかった!!
Mariaさんのヴァイオリンによる歌心沁みたなぁ。あれはピアノで弾く上ですごく参考になる...録音でほしい...
コンクールの時に、ボレイコとワルシャワ国立フィルは、コンテスタントごとに完全に寄せて演奏をガラリと変えていたのにとても感動したのだけど、ワルシャワのホールではなくサントリーホールではどんなふうに響くのかも楽しみでした。
ベートーヴェンの交響曲7番、すごく良かった。キレキレ軽快系ではなく、どちらかといえば重心が低い響きでテンポも中庸。でも重ったるくはならなくて温かい音色。ボレイコは対位法的な音の綾をとても丁寧に作る。そういう楽章では指揮棒を使わず、ぐいぐい統率する時には指揮棒を使うようだ。4楽章もドイツ舞曲的な風情のあるいい演奏だった。
1曲目にやったルトフワフスキの「小組曲」はストラヴィンスキー風味強めの作品だけど、血肉通う感じのワルシャワの音、好きだったなぁ。
聴き応えのあるコンサートでした。
※ちなみに…コンクール・レポートの最後にエピローグ的に何か書いたなぁと記憶していたので、探してみたら一生懸命何か書いてました。よかったらお読みください。