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電車の中の鶯(1)

他人の笑い声が怖い

電車の中の他人の笑い声が怖い

自分のことで笑っているんじゃないかと
気になって
確認しようと
髪の隙間から彼女たちを見ようとする

しかし、
もし眼が合ってしまったら
本当に、自分を見て笑っていたとしたら
もう僕は外の世界では生きていかれない

だから、今日も
彼女たちの笑い声に恐怖を抱きながら
目線を合わせず、電車に乗る

僕のことを見て笑っている
僕と他の人が違うところを嘲笑っている

僕にとって
電車の中は
恐怖の監獄だ

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