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本棚:『モヤモヤするけどスッキリ暮らす』

2020年の後半から2021年の前半ぐらいまでに書かれた岸本葉子さんのエッセイです。コロナ禍での日常が書かれています。

振り返ってみれば、わたしが完全にテレワークだったのは、2020年4月に緊急事態宣言が出された時から1カ月程度。その後、週に1,2日ぐらいの出社となりましたが、完全テレワークはすぐに嫌になりました。自分は家にいるのが好きなタイプだと思っていましたが、出かけてもいいけど、あえて家にいるのではなく、家にいるしかないという一択では、感じ方が違うのだなと。運動不足になってはいけないと朝昼夕に散歩はしていましたが、なんだか閉じ込められている気分でした。

それから、今では遠い昔のように感じますが、マスクが品薄だった頃のことを思い出しました。部屋から近所のドラッグストアが見えて、開店前に行列ができているのを何度も見て、「この先どうなっちゃうんだろう…」と不安だったこと。

2年近く帰省ができず、自分も年を取るけれど、親も年を取るわけで、できるだけ帰ろうと強く思うようにもなりました。それまでにも、親と一緒に過ごせる時間は、きっと思っているより短いかもしれないと頭の片隅にはあったのですが、なかなか行動に移せませんでした。転勤により少し実家が近くなったこともあって、ちょくちょく帰るようにしています。

ふだん、会社に行くの面倒だ~とか、自由に暮らしたい!とか思うのですが、無断欠勤が続けば何らかの確認等が入るでしょうから、会社という繋がりがあることがありがたいとも思うようになりました。コロナによって、悪いことばかりではなく、新しいやり方とか、考え方が変わったこととか、いいこともあったけれど、なんだかふわふわ落ち着かない数年だったよね…とそのうち振り返るようになるのかな。


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