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わたしの本棚

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わたしの読書記録です。
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2024年3月の記事一覧

本棚:『派遣社員あすみの家計簿 other girls』

タイトルにあるように本シリーズの主人公は「あすみ」ですが、本書はあすみと関りのある女性5人が主人公のスピンオフ。時系列はそれぞれでして、もともと大手企業に勤めていたあすみが色々あって退職した物語の初期の頃を思い出し、「あぁ、あの頃、あすみちゃん危うかったよな…」と。本編の中では脇役の彼女たちも、何らかのお金の問題、もしくは、お金への執着があるんだなと思いました。 友人が以前「カッコいい人でも家では鼻をほじったりしてるんだろうなとか思う」と言ったのを聞いて、そんなこと考えてる

本棚:『池上彰のはじめてのお金の教科書』

小学生向けに書かれた本なので、とても読みやすいです。私も小学生の頃に読んでいたならば、お金に対するイメージが変わっていたでしょうか…。 中学の頃に授業で見た、クレジットカードの使い過ぎで消費者金融でお金を借りて、さらに借金が増えて首が回らなくなり、自殺したOLの話のビデオの印象が強くて、大人になってからもクレジットカードには結構 抵抗がありました。今ではカード払いができるところでは、クレジットカード決済を使っていますが、それは自分がケチで物欲が少ない方だし、使った分はメモし

本棚:『俺、猫だけど夏目さんを探しています。』

タイトルにある通り、主人公は猫。一度は人間に飼われたこともあるけれど、今はれっきとした野良猫。柄は黒。そんな俺が餌やり当番の夏目さん(女性)を探し行く理由とは? タイトルを見て、0655の「おれ、ねこ」を思わず口ずさんでしまいましたが、この「おれ、ねこ」のイメージに近い猫像と思います。猫と会話できないので、本当のところはわからないですけど、なんとなくこう思っていそうだなぁと。こちらの都合のいいように解釈してしまいますけど、そして猫グッズなど、猫にメロメロにされているように思

本棚:『本当に頭がいい人のメンタル習慣100』

いきなりですが、「頭のいい人」が好きです。すごいなぁ~と思うと同時に、見ていて気持ちがいいと言いますか。なので、好きな人への憧れ、好きな人へ近づきたい、という思いもあって、タイトルに「頭がいい人」とかあると、「ん?」と気になってしまいます。まぁ、読んだところで頭よくなれないし~って思うのは凡人かしら…。大事なのは、行動してみることだと思うので、ぶつくさ言わずに真似してみようかな。 「日にち薬」という言葉がありますが、時間ってすごいなと思うものの、きっと心が癒えているであろう

本棚:『こんな日は喫茶ドードーで雨宿り。』

『今宵も喫茶ドードーのキッチンで。』に続くシリーズ第二弾。おひとりさま専用カフェ「喫茶ドードー」に訪れるのは、誰かにかけられた言葉に傷ついた女性たち…。 作中には出てきませんが、参考図書をみて「マイクロアグレッション」という言葉を初めて知りました。無自覚の差別行為…自分も気付かずやっているかもしれないなと反省。 頭のいい人の習慣とか、お金持ちの習慣、運のいい人の習慣などでちらほら見かける「ほめる」ということ。できてないなと思って、「よし、『ほめほめ1週間』をやってみよう!」

本棚:『名古屋駅西 喫茶ユトリロ 龍くんは引っ張りだこ』

名古屋駅西にある喫茶ユトリロは常連客に支えられて長く愛されているお店。ユトリロを営む祖父母宅に下宿中の龍くんは医学部を休学中の身。今は何がやりたいのか、わからなくてずっと考え中…。 名古屋めしがたくさん登場する本シリーズ。第四弾の本書が出ていたとは知らず(しかも2023年4月発行!)、図書館で見つけたとき、心の中で「ぎゃー」と叫びました。 主人公の龍くんは、医学部に通うために東京から名古屋にやって来て、大学に入って勉強してみて、自分は医者になりたいんじゃないのかもって思い

本棚:『仕事は職場が9割』

「○○が9割」と聞くと、思い浮かぶのはやっぱり『人は見た目が9割』ですが、9割っていう数字は妥当なのだろうか。それとも、インパクトかなぁ。 「きっとこの人はどんな仕事でも、どんな職場に行っても、全速力なんだろうな」と思う人も見かけますが、たいていの人は環境によって変わるのではないかなと思います。一日の多くの時間を仕事に費やしているので、そこでの環境がよければ安泰かもしれませんが、悪ければ悲惨。でも、職場を選べるとは限らず、職場以外の居場所がたくさんあるといいんだろうなと思い

本棚:『本当の「頭のよさ」ってなんだろう?』

漢字には読み仮名がふってあり、小学校高学年ぐらいから中学生ぐらいがメインの読者層なのかなと思いますが、図書館のヤングアダルトではなく一般の書架にあったので、大人が読んでもいいだろうと手に取りました。まぁ、ヤングアダルトのコーナーの本、ふだんから気にせず借りていますが。 「なんで勉強をするの?」「なんで学校に行くの?」という疑問に対して、ちゃんと答えられるでしょうか?本書に書かれているのは、1つの答えであって、ほかにも色々と考え方はあると思いますが、「確かになぁ」「なるほど」と

本棚:『昭和の焼きめし 食堂のおばちゃん14』

着々と続いている「食堂のおばちゃん」シリーズ。5話収録されているうち、本書のタイトルとなっているのは第三話ですが、第五話のコロッケが無性に食べたくなりました。 コロッケといえばコロ助(?)ではありますが、私にとってのコロッケの思い出は大学に入学したばかりの頃。一人暮らしのアパートへの引っ越しは、母が一緒だったのですが、引っ越したばかりで、あまりモノがない状態。食事は、ご飯は炊飯器で炊いたものの、おかずは近くのスーパーで買ったお惣菜。そのスーパーで、コロッケ1個 数十円で売って

本棚:『かくしごと承ります。』

舞台は文学者たちとの縁にも恵まれた清流の街、静岡県三島市。主人公の相原文緒は26歳の筆耕士。卒業証書や結婚式の招待状の宛名書きやお品書きなどの文字を書くのが仕事。 ほとんどパソコンやスマホとなり、手書きで文字を書くことは少なくなりましたが、まったくないわけでもなく、たまに名前を書かなければいけないときなど、ふだん書かないだけに醜い字となりまして、恥ずかしい思いをします。中学校の頃の友人の字がきれいで、その頃から憧れていましたが、いまでも毎年、年賀状の字を見て、惚れ惚れしてい

本棚:『そのマンション、終の住処でいいですか?』

赤坂の一等地にある有名建築家によるデザイナーズマンション。当時は話題となり、人々の羨望の的であったが、見た目を重視するあまり、雨どいがなく、雨が降るとしみこんで湿気てしまう欠陥住宅でもあった。老朽化した今となっては、耐震性も現在の基準を満たしておらず、改修工事を行うはずが…。(『おっぱいマンション改修争議』改題とのこと) 垣谷美雨さんの『ニュータウンは黄昏れて』は東京郊外のニュータウンにある中古の公団住宅が舞台でしたが、こちらは都心のデザイナーズマンション。どちらであれ、集

本棚:『いまさら翼といわれても』

いちいちタイトルがかっこいいよなぁと思う古典部シリーズ第6弾。「いまさら翼といわれても」と思ったのは、はたして誰なのか。 本書は長編ではなく短編集でして、一番印象に残ったのは主人公の折木奉太郎の「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことなら手短に」のモットーの原点がわかる「長い休日」というお話。なんだか切なくなりました。 本書とは全然別の本なのですが(著者も違います)、主人公が「不器用な人が嫌い」と思う場面があって、その理由として、不器用だから、やってい