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わたしの本棚

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わたしの読書記録です。
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2023年7月の記事一覧

本棚:『一橋桐子(76)の犯罪日記』

「夫も子供もいない私の将来がどうなるのかと思うと不安です」 ずっと独身だった桐子。親友のトモは夫が亡くなった後、「一緒に住まない?」と声をかけてくれた。その時、彼女たちは73歳。二人の暮らしはたった三年ほどで終わり、トモが亡くなった後、桐子の暮らしは厳しいものとなり…。 今はまだいいけれど、いずれ自分も桐子と同じ状況になる可能性は大いにあるなと、他人事だとは思えませんでした。桐子は76歳でも清掃の仕事をしており、自分もできるだけ長く働けたらと思ってはいるけれど、その時までち

本棚:『今日もごきげんよう』

「暮しの手帖」の元編集長の松浦弥太郎さん。友人から『今日もていねいに。』を貸してもらって知り、その後、何冊か読みましたが、読むたびに「ていねいに暮らしたい!」と思います。 本書のタイトルは『今日もごきげんよう』。「ごきげんよう」という言葉、使い慣れてないですが、憧れは強く…。テレワークの日はラジオ体操をやるのですが、最後に「ごきげんよう」を聞くのが好きです。体操指導の方、全員が言うわけではありませんが、体操が終わっても、すぐにラジオは切らず、「ごきげんよう」を聞いてから、「よ

本棚:『いい運気と仲良しになれる!引き寄せ行動術』

イラストレーターをしながら占い師もしている卯野たまごさんのコミックエッセイ。占い師である著者のもとを訪れた悩みを抱える女性たちが、いい運気ちゃんと仲良くなるために実践した行動術とは? 最初に登場する相談者は、やりたいことはあって、やらなきゃいけないこともわかっているけど、やる気が出なくて前に進めない女性。ここでの行動術は、身の回りを整えて「気を流す」こと。読みながら、ずっと気にはなっていたけど、そのままにしていたガスコンロをきれいにしました。 本書にある行動術は、おそらく、

本棚:『夜行バスで出かけましょう』

岡山在住のイラストレーター小川かりんさんのコミックエッセイ『夜行バスで出かけましょう』『もっと夜行バスで出かけましょう』の2冊を連続読み。夜行バスいいじゃん!と興味がわきました。 夜行バスに乗ったのは学生の頃に一度だけ。夜に出発して、朝6時台に東京に着いたのはいいけれど、どうやって予定の時間まで過ごそう…と悩んだように思います。多分どこかで朝食を食べて、お金がないからフラフラしてたのかな…。飛行機の深夜便もそうですが、普段だったら家でのんびりしていたり、もうそろそろ寝ようか

本棚:『藍色ちくちく 魔女の菱刺し工房』

青森県南の太平洋側地域に伝わる刺し子の南部菱刺し。豊川より子先生の自宅の敷地内にある菱刺し工房は誰でも出入り自由。数えて刺す、その単純明快な作業に没頭すると、ざわざわした心も落ちついてきて…。途中に挿入される、より子先生の若かりし頃のお話も素敵です。 菱刺しというものを知りませんでしたが、黙々と没頭できる何かがあるといいなと思いました。以前、知り合いの方から切り絵をやっていると聞いて、いいなぁ~と思ったものの、そのままで、行動に移せず。一時期、ビーズアクセサリーいいなと思っ

本棚:『勝間式タイムパフォーマンスを上げる習慣』

はじめに、"Time is Money"ということわざがあるが、有限である時間の方がお金よりも大事なものではないかと書かれています。 以前、勝間塾に入っていた時に、1日8時間の勤務時間はすでに長時間労働なんだなと思うようになりました。お金はたくさんあった方がいいですが、物欲はもともと少ない方ですし、自称ミニマリストなので、必要なお金はわずかで、お金がたくさんあるよりも、時間がたくさんある方がいいよな~とよく思います。 睡眠時間については、天引きで考えるようにしていますが、それ

本棚:『明日できる仕事は今日やるな』

先日「夕方にメールを送らないでください」と書きましたが、これまで、来たボールは全力ですぐに返すべし!と思っていましたが、それだと仕事がなかなか切り上げられなくて悩み中です。そんな中で見つけた「明日できる仕事は今日やるな」とは、なんとも魅了される言葉といいますか。確かに、今日の今日に対応しなければならない緊急の案件なんて滅多にないわけで、明日でも十分早いだろうなと思いました。 本書で勧められているのは、「ここまで!」と制限するラインが引かれたクローズ・リスト。一方、よく聞くTO

本棚:『行きつ戻りつ死ぬまで思案中』

垣谷美雨さんのエッセイ。これまで小説は何冊か読んでますが、エッセイはお初。どんなことを日々思ったりしているのかな?と興味がありまして。また、読んだことのある作品のタイトルが出てくると、やはり嬉しくなります。そして、読書メーターをたまに見ておられるようなので、私の感想も読まれていたりするのかな?なんて期待してしまったり。 一番印象に残ったのは「タイムマシンに乗れた私」でして、『鴻上尚史のほがらか人生相談』にあったそうなのですが、「十年後の自分がタイムマシンに乗って現在に来たと

本棚:『できたてごはんを君に。』

以前、表紙のイラストに惹かれて読んだ『本日のメニューは。』の続編。今回もイラストだけでも美味しそうです。『本日のメニューは。』とリンクする部分も多々あって嬉しいのですが、ちゃんと覚えていなくて…。解説のところで、「あぁ!そういえば!」といくつか思い出しましたが、また読みたいです。 舞台は東京から新幹線と在来線を乗り継いで三時間以上かかる小さな地方都市。さまざまな個人の飲食店の素敵なお話が待っています。食べるって、ただお腹を満たせばいいだけじゃないんだよなぁと改めて思いました。

本棚:『お金の減らし方』

お金の増やし方についての本はたくさんありそうですが、減らし方についての本は少ないかと思います。「減らし方」と聞いて、「使うお金の減らし方」かな?なんて思ってしまいましたが(それだと結局、お金の増やし方になってしまう…)、お金を減らすとは、お金を使うことです。 お金はツールの1つであって、お金を増やすこと自体は目的ではないはずですが、それをすっかり忘れてしまっていた私はお金に囚われているのかもしれません。最近はそういうことはなくなりましたが、以前は漠然と「買い物したいなぁ」と思

本棚:『婚活食堂9』

四谷のしんみち通りにある おでん屋「めぐみ食堂」。舞台のスタートは5月と、おでんには不利な季節ではありますが、いろいろと季節のものを取り揃えています。そして、今回は女将の恵さんにも良縁が…? 友人がお茶を習っており、素敵だな~と思ったものの、思うだけで終わっていましたが、お茶を習うのもいいかもしれないなと本書を読んで思いました。たとえ習わなくとも、作法を知らなくとも、日頃から、ゆったりお茶を味わう時間があればいいなと。「ていねいに」と思いつつも、時間に余裕がなかったり、疲れ

本棚:『働く人のための言いかえ図鑑』

以前、新入社員のチューターをしていた時のこと。アドバイスに対する彼からの返答が「なるほど」が多く、わたし自身は違和感がなかったのですが、上司には違和感があったよう。本書で、「なるほど」は本来、同僚や部下など、自分と同等か目下の人に対して使う言葉だと知りまして、それで上司は違和感を持ったのか…と数年越しで学びました。 本書は「言いかえ」なので話し言葉に関するものと思いますが、メール等でわたしがどうしても気になるのが「すいません」です。「すいません」って「タバコを吸いません」って

本棚:『ソロキャン!』

総合スーパー『ITSUKI』を軸とするグループ会社『五木ホールディングス』にて主に食品の新製品開発に携わっている千晶、29歳。のんびり週末を過ごした後、ぎゅうぎゅう詰めの電車に乗って働きに行くが、週末に取り戻した体力は3日、どうかすると2日ぐらいで使い果たしてしまうように。そんな中で思い出した、キャンパーだった学生時代。焚き火への憧れが再びやってきて。 インドア派でして、キャンプに行ったことがない、というか、行きたいと思ったこともほぼないのですが…、焚き火をぼーっと見るのは