本棚:『ボロボロになった人へ』
以前、同期から借りて読んだ『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』。もう内容はほとんど覚えていませんが、母親とは子どもに対してなんと無欲でありがたいものなのかと思った記憶があります。
本書はその『東京タワー』を発表する前の初めての小説だそう。文庫を読んだのですが、一般公募による解説って珍しいなぁと思いました。
短編集なのですが、一番印象に残ったのが「死刑」。この話の中では、どんな微罪であっても、凶悪犯であっても、犯罪者は一律、死刑となります。例えば、万引きでも死刑です。そ