スポーツの持つ力は、オリンピックに頼らなくてもいいのだ
広島県が緊急事態宣言の対象地域となり、シニア層を中心に出張グループレッスンのクラスは軒並み中止。
学校の部活動も基本禁止となり、仕事にも大きな影響が出てきている。
ランニング関連でもエントリーしていたレースはことごとく延期又は中止。
昨年の今頃は、来年には終息するだろうという淡い期待感があったが、ここまで長く続くとさすがに心が擦り減っていくような感覚に見舞われている。
とはいえ、
最前線で働く医療関係者に比べれば…
多くの従業員を抱える経営者に比べれば…
シフトに入れない非正規の方に比べれば…
「まだ自分なんてマシな方だ」
そう言い聞かせて、奮い立たせてはいるが、みなぎるようなエネルギーが湧いてこないのが正直な話。
これも年齢が関係しているんだろうか?
東京オリンピック開催の是非が問われているが、個人的にはもうどうでもいいのだ。
今の状況ではやらない方がいいに決まってる。
「緊急事態なんだろ?」
と率直に思う。
アスリートやスポーツそのものが、
「国民に勇気と希望を与える」
どころか、
「こんな状況で何やってるんだ?」
白い目で見られる対象になることが恐ろしい。
少なくとも生活することに必死な人にとっては、それどころではないだろう。
それでも、
僕は「スポーツの持つ力」は、信じていたいと思う。
巨大化したお金の匂いがプンプン漂うオリンピックやメジャースポーツではなく。
もっと身近で。もっと主体的な。
山の中を頂を目指して歩んでいれば嫌なことも忘れるし、頂からの眺めは自分がちっぽけな存在だと気づかせてくれる。
一心不乱に走れば、頑張る自分が好きになるし、明日への活力も生まれてくる。
仲間と一緒に走ってプロセスを共にすれば一体感が生まれるし、
仲間の懸命な姿を目の当たりにすれば、自分もしっかりしないと!と思えてくる。
めいいっぱい運動した後は、食事も美味しいしね。
ランニング経験ゼロからフルマラソン完走した方々の心の底から沸き立つような嘘偽りのない感動した表情。
そして、僕自身がフルマラソンやウルトラマラソンで味わってきた喜びや苦しみ。
スポーツを通して得た体験は何物にも変えられないものなのだ。
これからも
時には一人で、時には認め合う仲間と。
時には楽しく、時には必死こいて。
やっぱり走り続けていくんだろうと思う。
そして、
故障に苦しみながらも未来を信じて懸命に前に進もうとするランナーやジュニア選手。
コロナ禍で、初めてのフルマラソンに向けて実直に取り組んでいるランナー。
日々のストレスで身体がコチコチでも、仕事とランニングを両立しようとするランナー。
年代別全国ランキングの上位を本気で目指している還暦超えランナー。
本気でUTMFを目指しているであろうトレイルランナー。
そんな方々にサポートを必要とされているのだ。
僕の学んできたこと。培ってきたこと。
精一杯伝えていかねばね。
スポーツの持つ力で、人生は豊かになるのだから。