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<醸造記録>MIPA・ドライホッピング

仕込んでから3日目。

デイブのインストラクションによれば、今日がドライホッピングの日となっている。

今回MIPAの発酵は仕込み初日から順調に進み、すでにエアーロックから漏れる酵母の呼吸はかなりスローダウン傾向だ。

ここで僕は少し混乱した。

原因は、醸造バイブルとして時々ページをめくっている「世界に通用するビールのつくりかた大辞典」である。

発酵終わってないけど、ドライホッピングする?しない?

著者ジェームズによれば、ドライホッピングに最適のタイミングは一次発酵が完了したタイミング、とある。

僕の仕込んでいるMIPAは、かなりスローペースながら、まだ時々ポコっと呼吸をしているから、“完了した”とは言えない状態だ。発酵が止まるまでは少なくともあと1日、2日はかかるだろう。

デイヴに従うべきか。ジェームズの言うことを聞くべきか。

板挟みになった僕は、とりあえずグーグル先生に質問することにした。

「ドライホッピング タイミング」

と、打ち込んだ検索結果の上から2番目に、興味深い記事を発見した。

Kotori Brewingさんによる、ドライホッピングについての考察記事である。

ざっと読んだ限りでは、従来、ドライホッピングは一次発酵完了後に行うもの、という認識が一般的であること。しかし、NEIPA(ニューイングランドIPA)では、一次発酵中からドライホッピングすることが多いらしいが何故なのか?という趣旨の記事である。

まさに僕が今悩んでいることに答えを出してくれるかもしれない考察だ。

記事ではホップに含まれる成分が投入タイミングでどう変化するのか、ということを、主要なホップごとに研究した論文を引用しつつ説明している。ブルーイングとは科学であることを実感させられる記事である。

詳細は省略するが、NEIPAというスタイルの特徴(トロピカル、ジューシーなフレーバー)を引き出すためには、主発酵3日目あたりに投入するのが有効らしい、と結論づけられている記事だった。

僕が仕込んでいるキットはNEIPAではないものの、IPAである以上、爽やかさよりも、より芳醇な香りに期待したいところだ。したがって、今回の決断は、デイヴのインストラクションに従う、である。

比重は順調に下がっているけど、果たして…?

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比重を図ると、1.017。すでに前回仕込んだビールの比重にほぼ追いついている。しかも今回は初期比重が異様に高かったから、うまくいけば「危険な仕上がり」となるだろう。

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ホップカスがたっぷり入っているから、アイリッシュモスを投入しているにも拘らず、意図せずヘイジーな液体を飲み干すと、ほぼ甘みは消えている。まだ美味しいとは言えない状態だが、ボディは間違いなく強い。強すぎるかもしれません。

ここからどう仕上がっていくのかは分からないが、とりあえず順調なのではないだろうか。

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今回はシングルIPAなので、ドライホッピングもゴールディングスだ。

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500mlのお湯を沸かしてティーバッグをそこに10分ほど浸け込んだらティーバッグごとファーメンターにブチ込めばドライホッピングは完了。

3日間ほど寝かせて、比重が下がりきったらボトリングである。

……と、ここで気が付いた。

やべえ!まだ前回仕込んだビール全部飲み切ってないから、ボトルが足りない!((((;゚Д゚)))))))

こうなったら一日2、3本のペースでやっつけないといけないなあ……仕方ない仕方ない。


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