【3BLD】楽に始めるオーディオペア(簡易ダブルナンバリングの紹介)
この記事はSpeedcubing Advent Calendar 2023の6日目の記事です。
5日目の記事はあむすさんの"【FMC】覚える手順ゼロの初心者用解法 「あむす式簡易DR」"でした。
私はFMCをやったことが無く「EOって何?」レベルでしたが、画像と実例付きで丁寧に解説されていてとても分かりやすかったです。
7日目の記事はじゅうべいさんの"ラッチキューブ ダイジェスト"です。
※追記 ラッチキューブの情報がすごい濃度でまとまっている記事です。
オーディオペアを始めてみよう
目、隠してますか?
悪牛です。
この記事ではオーディオペアをこれから始める方に向けて、著者自身が最も楽にオーディオペアに移行できた方法を紹介させていただきます。
参考程度に、著者の3BLDの執筆時点でのPBは
公式 single / mo3 = 45.41 / DNF
非公式 single / mo3 = 22.76 / 28.79 です。
全てこの記事で紹介するオーディオペアナンバリングを用いた記録です。
オーディオペアとは何?という方はうえしゅうさんの記事をご覧ください。
そもそもBLDerはどういう流れで記憶してるの?という方はけいてぃさんの記事をご覧ください。
それ以前に3BLDってどうやってやるの?という方はまっさんの解説動画をご覧ください。
3styleって何から始めれば良いの?という方は私の記事をご覧ください。
本文に入る前に最初にお断りすると、この記事は「日本語ナンバリングに慣れた人が、とにかく楽にオーディオペアに移行する」ことに焦点を当てています。
この記事では効率を二の次にした方法を紹介するので、あくまで一つの方法の提示だと読み取っていただけると幸いです。
オーディオペア、無理
まず、私のオーディオペア移行途中の失敗について書きます。
私はまっさんの解説動画を見て3BLDを始めたので、ナンバリングは動画内のものをしばらく使っていました。
白面は"あ"行、緑面は"か"行、面の上のパーツは"あ"段、面の右のパーツは"い"段と、規則性があって個人的に分かりやすいナンバリングでした。
そしてオーディオペアの存在を知り、「覚える音が減るなら絶対やった方が良いじゃん!」と勢いでオーディオペアに手を出してみます。
ナンバリングを自分なりに決めてみて、いざ練習を始めてみると大きな壁に当たります。
「覚えることが多すぎる…」
ここは暗記の得意不得意によって個人差があると思います。
私は暗記が大の苦手なので、いきなりナンバリングを全てアルファベットにして、かつ読み方も組み合わせによって変えて(例えばdkはダク、dgはドグにするみたいな)、というのは私にとってかなりハードルが高かったです。
しかし生成される音が日本語ナンバリングに比べて短いのも事実でした。
どうにかして日本語ナンバリングの要素を残してオーディオペアを始められないかと考え、色々試す内にふと思いつきました。
「ダブルナンバリングにして二文字目で日本語ナンバリングの規則を持ってくれば良いのでは?」
簡易ダブルナンバリングの紹介
私が最終的に行き着いたオーディオペアナンバリングを紹介します。
以下の画像の通りです。
オーディオペアの中でも、ダブルナンバリングという種類のものです(ダブルナンバリングについてはうえしゅうさんの記事で詳しく説明されています)。
私がこのナンバリングを考えた際に最も重要視していたことは「とにかく自分にとって分かりやすいナンバリング」でした。
一文字目は、白面は母音、緑面はか行系の子音、赤面はさ行系の子音を集めて理解しやすくしました。
二文字目は、パーツが面の上下左右どの位置にあるかで母音を決めて、次に来る子音を面の色によって決めています。
これらの規則は、私が使っていた日本語ナンバリングの規則をそのまま利用しています。
例えば
RB-ULは"she(シェ)"
RD-URは"si(スィ)"
FR-LFは"kin(キン)"
RF-DRは"zif(ズィフ)"
LB-FRは"yik(イーク)"
発音しにくい文字は例外的な読み方を決めるといった対処法もありますが、自分は規則がカッチリと決まっている方が分かりやすかったので、発音しにくい文字も結構そのまま読んでます。
一文字目に母音が来たときは、二文字目を日本語ナンバリングの文字にしています(UB-URは"あい"、FD-FRは"うき"、BD-BUは"おた"等)。
また、uとoはFDとBDという分かりやすい位置にねじ込みました。
例外があるとすればこれぐらいです。
スクランブルの例をいくつか挙げます。
自分の場合、最初の二文字は直前に確認しているので音にはしません。
最初の二文字を除いた音を、日本語ナンバリングと自作の簡易ダブルナンバリングで比較します。
R2 B2 R2 D F2 R2 D2 U2 F2 D B L U2 B L' R2 B' U' R2 F' U'
日→「ちい あぬ ひに はし せい」
簡→「chi(チ) あぬ pin(ピン) his(ヒス) zi(ズィ)」
D' L2 D B2 D2 F2 U R2 U' R' F R F L F' L D U R
日→「ねさ にし ぬな きく」
簡→「yas(ヤス) mis(ミス) nan(ナン) ku(ク)」
B2 R2 F2 D U2 B2 U' B2 L2 D2 L' F2 D U R2 B' L B F' R2 U'
日→「あは なし ちあ けつ へけ」
簡→「あは ris(リス) cha(チャ) go(ゴ) bek(ベク)」
劇的に音が減るわけではないですが、ちょっとずつ音は減ります。
便宜上オーディオペアの音もカタカナで表記していますが、実際はアルファベットのイメージで発音しています。
特に二文字目の子音は子音だけ発音するので、カタカナの発音に比べて覚える音は見た目以上に減ります。
メリット・デメリット
簡易ダブルナンバリングのデメリットとして、他の一般的なオーディオペアナンバリングに比べて効率は落ちるという点があります。
ダブルナンバリングは、一文字目を子音、二文字目を母音で統一することで二文字を一つの音で発音しやすくするのが理想的な使い方ではあります。
それに比べるとこの簡易ダブルナンバリングは二文字目に子音が入るパターンが多く、発音にほぼ二音使ってしまうので効率は落ちます。
しかし、自分が分かりやすいように作ったので移行にかかった時間はかなり短く、モチベーションを維持することができました。
3BLDは覚えることがとにかく多いので、個人的に3BLDの練習においてはモチベーションの維持が最も大事だと考えています。
苦労はしないに越したことがないので、効率より分かりやすさを優先する選択肢もアリだと思います。
また、効率は落ちると言っても日本語ナンバリングに比べると確実に覚える文字数は減ります。
ループを始めるときに母音のパーツから分析を始めることで意図的に文字数を減らすことも可能で、特に日本語ナンバリングにこだわりが無いのなら移行して損はないと言えます。
結局人による
ここまで読んでいただきありがとうございます。
長々と自分語りをしましたが、この記事はあくまで私にとって分かりやすかった方法を提示しているに過ぎません。
結局のところどのナンバリングが良いのかについては人によります。
各々の得意分野やナンバリングの練度によってはいきなり効率的なナンバリングを試す方が良かったり、ダブルナンバリングよりパーツごとに音素を一つずつ割り振るナンバリングの方が分かりやすかったり…。
ナンバリングは何であれ、オーディオペアを始めるのは強くお勧めします。
今使っているナンバリングの要素を残しつつ、モチベーションを維持できる範囲内で色々試してみるのが良いと思います。
オーディオペアを始めようと考えている方は、是非オリジナルのオーディオペアナンバリングを自由に作ってみてください。
自分で作ったナンバリングなら段々と愛着が湧いてきて、3BLDの心強い武器になるでしょう。
※追記
あれからナンバリングをちょっと変えました
D面に長音(aa, ii, uu, ee)を、FD・BDに子音(w, ts)を追加しました。
これによりちょっと音が減ります。
例
RF-DR:"zif(ズィフ)"→"zii(ズイー)"
DF-DB:"huf(ヒュフ)"→"huu(ヒュー)"
FD-UL:"ue(ウエ)"→"we(ウェ)"
BD-LB:"おね"→"tsen(ツェン)"
基本的に以前より音が覚えやすくなりましたが、難しいのはtsの発音です。
zi(ズィ)とtsi(ツィ)が特に混ざりやすいので、ここは子音を強調して発音するなどして音が混ざりにくくするべきでしょう。
U面にも子音を追加して完全ダブルナンバリングにするのが理想ではありますが、「U面は母音」というルールが自分に刷り込まれてしまってるのでかなり難しそうです。