黒を身につけたら認知されなかった日のこと
ありんごです
私はほとんど黒い服を着ない。自分には重厚すぎると思っているからだ。多くの人が黒を着ようかなと思うタイミングで、私は大抵紺を選ぶ。少しでも柔らかさが欲しい。黒はかっこいいけれどかっこよすぎる。
黒を無難だと友達が言っていたけれど、黒ほど難しい色はないと個人的には思う。それは、私が様々な要因で黒に負けやすいからかもしれないけれど、周囲を見渡しても黒が非常に似合っているということは稀なので、私のこの見解はあながち間違っていないんじゃないかと思う。黒は着られている状態になりやすいし、暗く重い印象にもなりやすい。着こなすと言う意味ではハイレベルなのではないか。
そういうわけで、私が黒を着る時は少し薄い生地だったり、模様が入っていたりするものを選ぶか、面積を小さくしたり顔から離したりする。
そうこうしていたら面白いことがあった。あまりにも黒を着なさすぎて、真っ黒のトップスを着て人前に出たら私だと気付かれなかったのだ。誰も挨拶してくれないからおかしいと思ったのだが、自分から声をかけてみたら誰もが驚いた顔をした。
「ありんごさんには黒のイメージがありません。誰かと思いましたよ」と言われて、色が持つ印象への影響力の物凄さを思い知ったのである。
黒は素敵な色だがこれからも上手く付き合っていくにとどまって、クローゼットが黒一色になる日は来なそうだ。色とは楽しく付き合っていくに限る。これから秋が来るけれど、楽しく過ごせたらと思う。
ありんご
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