お金は結界
占い師は
個人で活動しても
館(占いの館のこと)に所属しても
基本的には個人事業主。
多くの場合
一般的な会社と違って
正規雇用の概念はない。
(と思っているのは私だけ?)
違ったらスマヌ。
と先に謝っておく。
まぁ、会社に置き換えたら
館勤務の場合
契約社員扱いのことが多い。
非正規雇用です。
個人で活動する場合は
自分で鑑定料を決めねばならぬ。
で、これが結構決まらない。
というか決めにくい。
勉強を始めて、しばらくすると
バースデータ(生年月日)が
大量に欲しくなる。
「この性格は… 月が○○だからかぁ…」
とか検証したい。
それも勉強。
家族・親族をあらかた調べたら
その矢は友達に向く。
でも勉強し始めたばっかりのときは
お金はもらえない。
正確にはもらえないと思いこんでいる。
遠慮もあるし、
まだ占い師と名乗るのは
勉強不足だと思っているから
申し訳ない気もしているし。
だから
無料鑑定になる。
でもね、無料鑑定していると
中には
長期に渡り
ありえないデータを持ち込んでくる人もいる。
今のアタクシならば
5万円はいただきたいレベル。
そのくらいの時間が必要なデータ量。
話ししきれないから
子供が寝たあと
Wordに鑑定内容を打ち込んでいく。
その数、A4 20枚。
今なら受けない。
まぁ、その人も
さすがに申し訳ないと思ったのか
あるとき、お礼を持ってきてくださったわ。
…白菜2玉と大根1本。
ジャガイモや玉ねぎ少々。
しかも夜中に。
朝起きたら、玄関先に野菜が
積んであった。
ゴミ出しのため、
早朝玄関の扉を開けたら
白菜大根が目に入る。
わしゃ、笠地蔵かっ!
とツッコんだのはいうまでもない。
もちろん、お礼はいいました。
そして美味しくいただきました。
ほかにも
手作りホールケーキ2台とかもあった。
こちらももちろん、
美味しくいただきました。
その人は
夜中に長文メールをして
(まだラインがなかった)
朝まで延々とメールが続いた。
ママ友のお茶会とかいうものに
参加したことは少なかったんだけど
それでも、参加したときは
臨時の鑑定会になる。
美味しいお茶をいただいたり
美味しいお菓子をいただいて
楽しいには楽しいのだが…
ちょっと辛くなってきた頃
お金をいただいて
鑑定することを心に誓った。
最初の頃は
60分 3000円。
知り合いや知り合いの知り合いを
鑑定するために
都内なら、交通費なしで
どこにでもいった。
交通費とお茶代でトントン
なんてことも多かったけど
これはこれで自信がついた。
そんなことをして数年を
過ごしていたら
占いの師である
まつきなつき先生から
『中野トナカイに出ない?』といわれ
本格的に占い師として
活動を始めることになった。
そのとき設定した鑑定料は
60分 6000円。
この金額にしたとき
「こんなにもらって大丈夫?」
と不安だったけれども
「鑑定料は技術料ではなく
時間の拘束料」
といわれて、不安は消えた。
お客様が来てくれるかどうか
わからないから鑑定料を低くしても
来てくれるときは来てくれるし
来てくれないときは来ない。
逆に高くしてもまた然り。
ただ、これだけはいえる。
鑑定料が安価だと
なんかわからん
イチャモンつけられる。
クレームっていうの?
トラブルっていうの?
そこまではいかなくても
変に粘着されたり
怪しい集まりに誘われたり
ダラダラと長居されたり
納得いかない友達扱いされたりする。
鑑定料が変わるたび
それらのトラブルはなくなる。
ほんとになくなる。
特に霊感系の方は
気をつけたほうがいい。
法外な鑑定料はよろしくないが
ある程度の金額は
いただいたほうがいいと思う。
お金はトラブルの結界になる。
金額に応じて
お客様の層も変わる。
鑑定料が上がるたびに
無茶をいわず
適切な距離感を持ってくださる
お客様だけになる。
いま、鑑定料について
悩んでいる方の参考になれば
幸いです。
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