ラベルレスなのに指名買い?新ボトル「い・ろ・は・す」ヒットの秘密
ラベルレスなのにボトルデザインで指名買い?それってどういうこと?
気になる記事がありましたのでヒット分析してみました。
記事の概要
2022年12月に日本コカ・コーラが発売した「い・ろ・は・す 天然水」(540ml)の新しいボトルデザインが若い消費者に好評で「い・ろ・は・す」ブランドの成長に貢献している。
新しいボトルはリサイクルのために簡単に平たくすることができ、そのデザインはリサイクルプロセスの効率を向上させている。
「い・ろ・は・す」くだものフレーバーウォーターシリーズ(540ml)の販売も増加しており、新しいボトルデザインがその成功の大きな要因となっている。
新しいボトルデザインについて
形状:
ボトルはリブ(溝)を使用せずに必要な強度を確保できるスパイラル構造を採用。 肩部分は水がスムーズに流れるような滑らかな形状に設計になっている。
容量:
見た目と飲み心地の良さを考慮した肩口デザインの形状を実現するため、555mlから540mlに減量している。
リサイクル:
横方向からの圧力をかけることで簡単に平たくすることができ、平たくした後の容積は現行容器と比較して約2割小さくできるため、資源回収や洗浄などのリサイクルプロセスがより効率的になっている。
ラベル:
ボトルの下部に配置されており、特徴的で洗練されたデザインになっている。
新容器が若年層の心をつかんだ理由
新しいボトルデザインの目新しさと見栄えにより若年層の心をつかんでいる。
TVCMで浜辺美波さんを起用したことで、若い方からのリアクションが非常に良くなっている。
ヒットの理由をSCAMPERで分析
「い・ろ・は・す 天然水」のヒットの理由を「SCAMPER」のフレームで分析すると、以下のようになります。
S (Substitute): 「い・ろ・は・す 天然水」は、従来のボトルデザインを新しいデザインに置き換えることで、目新しさと見栄えを向上。
C (Combine): 「い・ろ・は・す 天然水」は、新しいボトルデザインと浜辺美波さんを起用したTVCMを組み合わせることで、若年層の心をつかんだ。
A (Adapt): 「い・ろ・は・す 天然水」は、新しいボトルデザインを採用することで、リサイクル工程の効率化に適応。
M (Modify): 「い・ろ・は・す 天然水」は、容量を555mlから540mlに変更することで、デザイン性と飲み心地の良さを向上。
P (Put to another use): 「い・ろ・は・す 天然水」の新しいボトルデザインは、リサイクルのために簡単に平たくすることができるように設計されており、リサイクル工程を向上。
E (Eliminate): 「い・ろ・は・す 天然水」の新しいボトルデザインでは、リブ構造(溝)が排除され、スパイラル構造が採用されることで、容器に必要な強度を確保。
R (Rearrange): 「い・ろ・は・す 天然水」の新しいボトルデザインでは、ラベルが下部に配置されることで、洗練されたデザインを実現。
さいごに
ラベルレスなのに指名買いされるのは、「新しいボトルデザイン」と「TVCM」がありました。
合わせて「緑色のキャップ」があることでラベルレスなのに「い・ろ・は・す」ブランドであることが分かるようになっていることも忘れてはいけません。
定番に新たな工夫がヒットを支えているのですね。