証券アナリスト2次対策 市場と経済の分析 用語集
6月5日の試験本番まで残り数日となりました。
市場と経済は範囲が広い割には点数の割合が低く対策が難しい科目です。
平均点は4割程度だと思うので、あまり深入りする必要はありません。
記憶の定着を目的とした自分用のまとめです。
良かったら参考にしてください。
マクロ経済
フォワードガイダンス
中央銀行が政策目標の実現まで、もしくはある期間、金融緩和政策を継続することをコミットメントする政策。
時間軸効果
金融緩和継続のコミットメントにより、金融緩和が長期化すると期待を強め、将来の短期金利の期待値を低下させることにより、イールドカーブ全体の名目金利に下押し圧力を加える効果。
ポートフォリオ・リバランス効果
日銀の資金供給によって金融機関に安全資産が積み上がり、よりリスクがある資産(貸出、社債、株式、外債など)へ投資・運用を積極化させることを期待する効果。
期待効果
予想物価率の上昇により実質金利を低下させ、設備投資の増加や円安をもたらす効果。
経済政策ラグ(2021年出題)
経済政策
・金融政策:中央銀行が公開市場操作などによって通貨や金融を調節
・財政政策:政府が行う増税・減税、国債発行、公共事業の拡大・縮小など
①認知ラグ
政策当局が政策の必要性に気付くまでのラグ
②政策発動ラグ
政策を決定するまでのラグ
金融政策の方が短く、財政政策の方が長い
③効果顕現ラグ
経済政策実施後に効果が出現するまでのラグ
金融政策の方が長く、財政政策の方が短い
量的緩和政策
中央銀行当座預金やマネタリーベースといった量的な操作目標を採用する政策。
金融機関の資金流動性が増加し、資産価格が上昇する。
質的緩和政策
オペで購入する資産対象を拡大させる政策。
金融資産の市場流動性が高まり、リスクプレミアムが低下し、資産価格が上昇する。
GDPデフレーター
国内で産出された付加価値の物価動向を示しており、ホームメイドインフレの指標。
GDPデフレーターが上昇すればインフレ圧力が強く、GDPデフレーターが下落すればインフレ圧力が弱いことを示す。
GDPデフレーター = 名目GDP ÷ 実質GDP
⇔実質GDP = 名目GDP ÷ GDPデフレーター
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ミクロ経済
コミットメント
自分が取る行動を相手に宣言し、それを確実に実行すること。
ナッシュ均衡
自分の戦略が相手の選択した戦略への最適反応(最適戦略)であると同時に、相手の戦略も自分の選択した戦略への最適反応(最適戦略)である状態のこと。
支配戦略
相手が選択する戦略に関係なく自分にとって最適な戦略が1つに定まること。
逆選択
売り手と買い手に情報格差があるため、効率的な取引が行われなくなる問題。
シグナリング
情報優位にある側が情報劣位にある側に何かしらのシグナルを流すこと。
スクリーニング
情報劣位にある側が情報優位にある側から情報を引き出すこと。
モラルハザード
売り手または買い手のどちらかが裏切ることにより、想定していた状況が適合しなくなること。
エージェンシー問題
エージェント(経営者)がプリンシパル(株主)の利益を最大化せず、自分の利益になる経営を行う可能性があること。
エージェンシー問題を緩和する方法として「モニタリング」と「インセンティブ契約」がある。
こちらも良かったら参考にしてみてください。
ちなみに4月に受けたTAC模試はA判定に近いB判定でした。