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CrowdStrike クラウドストライク $CRWD Q4-22 決算

決算

◯売上:431.01M vs 410.91M
◯EPS:0.30 vs 0.20

ガイダンス

Q1-23
◯売上:458.9〜465.4M vs 440.76M
◯EPS:0.22〜0.24 vs 0.17
Non-GAAP営業利益:61.7〜66.4M
Non-GAAP純利益:52.0〜56.7M

FY23
◯売上:2.13〜2.16B vs 2.01B
◯EPS:1.03〜1.13vs 0.91
Non-GAAP営業利益:289.2〜311.8M
Non-GAAP純利益:251.1〜273.6M

売上

売上はYoY+63%の431Mでアナリスト予想を20M 4.9(%) ビート。
売上成長率は減速感もありますが、堅調に成長していると思います。

売上の94%を占めているSubscription部門の成長率は66%です。

EPS

Non-GAAP EPSはYoY131+%ででアナリスト予想を0.10 (50%) ビート。

売上に占めるNon-GAAP費用

COGS (Cost of Goods Sales):売上原価
S&M (Sales & Marketing):販売促進にかかわる広告宣伝費やセールス人員などの人件費に関連する経費
R&D (Research & Development):研究開発にかかわるエンジニア人件費などに関連する経費
G&A (General & Administration):コーポレート部門の人件費やその他一般管理費などに関連する経費
粗利益 = 100% - COGS
営業利益 = 100% - ( COGS + S&M + R&D + G&A )

S&Mの圧縮が進み、営業利益率の改善が続いています。
営業利益率20〜22%を目標としているので、費用はもう少し圧縮されるかと思います。

粗利益

Non-GAAP粗利益は331Mで粗利益率は7%です。
粗利益は順調に伸びており、粗利益率は横ばいです。

営業利益

Non-GAAP営業利益は80Mで営業利益率は19%です。
かなりの勢いで利益率の改善が進んでいます。

純利益

Non-GAAP純利益は70Mで純利益率は16%です。
こちらも順調に伸びています。

営業キャッシュフロー

営業キャッシュフローは160Mで営業キャッシュフロー比率は37%です。
高い水準をキープしています。

フリーキャッシュフロー

フリーキャッシュフローは127Mでフリーキャッシュフロー比率は30%です。

バランスシート

流動比率は183%で問題ありませんが、自己資本比率は29%と少し低めの水準です。
バランスシートは拡大傾向です。

ROEデュポン分解

ROE (Return on Equity) は投資家が投下した資本に対して企業がどれだけ利益をあげているのかを示す指標で、ROEが高いほど経営効率が良いです。
ROE = 純利益 ÷ 自己資本
         = (純利益 ÷ 売上高) × (売上高 ÷ 総資本) × (総資本 ÷ 自己資本)
         = 売上高純利益率(NPM) × 総資本回転率(AT) ×財務レバレッジ(EM)

純利益率の上昇によりROEが上昇しています。

ARR

ARR(Anual Recuring Revenue):年間経常収益
毎年決まって得られる1年間の収益を表す指標です。
新規契約や解約など今後1年間に何も変化がないことを前提としています。

売上高と同様、さすがに成長率の減速感はありますが、堅調に伸びています。

RPO

Deferred Revenue:前受収益
Backlog:受注残
RPO (Remaining Performance Obligations):残存履行義務、契約済みでまだ未計上の売上(将来計上される売上)
RPO = Defferd Revenue + Backlog

RPOの成長率は大きく下がってしまいました。
今回の決算で気になったポイントです。

顧客数

顧客数はYoY+65%で16,325社です。

NRR・GRR

Net Retention Rate(売上高継続率)
既存顧客の売上が前年と比べてどれくらい増減しているかの指標です。
100%を上回っていれば既存顧客が契約延長やアップグレードをしていることを意味します。
目安として100〜110%程度は普通で120%以上あれば優秀です。
Gross Retention Rate(総収入維持率)
既存顧客で維持された売上の指標で、アップグレードや新規契約を含まない点がNRRとの違いです。

NRRは120%を維持しており、上昇しています。
過去の決算で公表されなかったNRRも今回は公表されています。

私見

決算もガイダンスもアナリスト予想を上回っており、さすが$CRWDといった内容でした。
上場してから一度も決算をミスしていません。

最近は大きなサプライスはなく、良い意味で期待通りの決算を出せています。
SaaSビジネスは将来の予測が立てやすいという特徴を巧く利用した決算発表であり、投資家の期待を上手に株価に織り込ませていると思います。
今後も注目の銘柄です。


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