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30.元気なお母さんぶりっこ。

 あの日から一度も子どもたちと会えず、声も聞けぬまま、1週間がたとうとしていました。その間に、長男の誕生日が訪れましたが、手元には届かぬ手紙とプレゼントだけが残り、正直辛さの限界でした。

 いつ会えるのかも分からない。本当に会えるのかも分からない。生き地獄でした。

 子どもたちのことで頭がいっぱいで、夜はなかなか眠れなくなってしまいました。たまにウトウトっとなれば決まって子どもたちの夢を見て、激しい動悸と息切れで目覚めてしまい、それを一晩に何十回と繰り返していました。

 家庭法律相談センターで出会った弁護士さんの事務所では諸々契約などの手続きをしましたが、その時に「裁判所の人たちにあなたが子どもたちをしっかり育てていける人だと認めてもらうためにも①しっかり仕事をすること。②元気なお母さんでいること。これから辛くて長くて大変かもしれないけど、それが1番大切です。出来ますか?」と聞かれました。

 私は、全国各地の幼稚園や保育園でリトミックを教える先生です。この仕事に誇りを持って今までやってきたし、今まで仕事を休んだことは一度しかありませんでしたが(一度だけ仕事を休んだ時の話は、また今度書こうと思います。)裁判が終わるまでお休みしようと思っていたところでした。

 生徒の子どもたちのことはとても可愛いし、大好きだけど、どうしても自分の子どもと重ねてしまい、子どもたちと接するたびに泣いてしまいそうになるのです。

 こんな状態で仕事を続けるのは無理だと思ったけれど、それが必要なことであればしっかりしなきゃ!空元気でもいいから元気でいなきゃ!と元気ぶることになりました。

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