16.私だって連れ去り・引き離し親になっていたかもしれない。
お葬式の後、私はすぐにでも夫と別居をして、はやく離婚したいとそればかり考えていました。1秒でもはやく義実家と縁を切りたかったし、夫と暮らす未来なんてもう一切見えなくなってしまっていました。
話し合いをして、ひとまず私と子どもたちは今の家に住み、夫が家を出ていくということですんなりまとまりました。
はやく、はやくと焦って、常に私の頭の中では「離婚」の2文字がぐるぐると回っていました。その時に悩みを相談していたほとんどの友人知人には「はやく離婚して縁を切った方がいい」とか「離婚してもう会わない方がいい。その方が子どもたちのためにもいい。」と言われました。その時は、私もなんとなくそうなのかなくらいにしか思っていませんでした。
つまり・・・私自身も一歩間違えていたら連れ去り親、引き離し親になっていたかもしれないということです。友人、知人は本気で心配して親身になってアドバイスしてくれていたはずです。私もその時は、そうした方がいい。そうせざるを得ない。そうすべき。と本気で思っていたと思います。
連れ去られて、引き離されて、会えなくなって子どもたちにとっては父親も母親も(例外はあるのかもしれませんが、大抵の場合。)どちらも蔑ろにはしてはいけない、かけがえのない存在なんだと心から思うようになりました。
私は離婚した今、元夫と子どもたちにはたくさん親子の時間を過ごしてほしいと思っています。どうしてこんな目にあったのに、父親に会わせたいのか?とふしぎがられることが多々あります。
こんな目にあったのに会わせているのではなくて、こんな目に合わなかったらもしかしたら、ここまで会わせたい!と思っていなかったかもしれないというだけで、こんな経験をしたからこそ、改めてたとえ離婚してしまったとしても親子は親子。ずっと親子。と思うようになったのです。
その話はまた、後々もっとちゃんと書いていきたいと思います。
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