34.不可能ですが、私は屋上から飛び降りた。
陳述書は夫以外にも、義母、義弟、義弟のお嫁さん、漬物屋の従業員であるパートのおばさん①、パートのおばさん②の文で全部で6人分ありました。なぜか義父のものはありませんでした。「母親失格」とか「育児放棄していた」とか「子ども達はどうしたら母親をこんなに嫌うことが出来るのかというほど母親のことを嫌っている(証拠の動画はたくさんあります)」とか「母親のことをひどく怖がっていて会いたくないと言っている」とか「今は義弟の嫁さんのことをママと慕って甘えている」とか「母親のことを思い出しさえしなければ元気に過ごしている」などと書いてありました。活字ではありましたが、6つとも文章にクセがあり、どことなく似ていました。5つはかなり激しい内容でしたが、1つは多少語り口がマイルドでした。それは、義母の分でした。
義母が他の人の分も書いたのかなぁと思いました。当時住んでいたマンションは構造上、屋上に行くことが出来なかったのに、陳述書の中の私は20階建てのマンションの屋上から飛び降りようとしていました。マンションの構造を知らない人が書いたとしか思えないので、夫が書いたわけではないだろうなぁと思ったのです。
※何度も言いますが、私は屋上から飛び降りようとしていません!
ちなみにパートのおばさん達にはこれまで数回しかお会いしたことがありません。夫の実家は老舗のお漬物屋さんで、別居前は店が一年で一番忙しい歳末セールの日に、私も手伝いに行ったことがありました。期間中、和気藹々たくさんたくあんを売った仲であるニコニコ笑顔のあの人達が書いた文章とは到底思えませんでした・・・。
もし、パートのおばさん達が書いてないとすれば、無関係なのに巻き込まれて気の毒だなと思いました。陳述書の最後には署名捺印されていましたが、書いてもいないのに、子どもたちの人生を左右するかもしれない大切な審判の証拠にハンコを押す瞬間は一体どんな気持ちだったのだろうと・・・。
そして、裁判のためにたくさん録音されたり、動画を撮られたりしている子ども達のことを想うと心臓がぐっと締め付けられました。
のちに、長男は「なりちゃん(私のことをママと呼ばなくなりました)嫌い」「なりちゃんにはもう会いたくない」などのセリフを「練習してきた」と調査官の前で言いました。もしも、義妹のことをママと呼ぶ練習もさせられていたのなら、こんな残酷なことはない・・・。小さい心がどれ程傷ついただろう・・・と。
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