不本意である。

街宣車の前を通ると、
今日もうるさく候補者が叫んでいる。
なんの公約も守らない
利権めあての政治家だ。

僕達の働いたやすい給与は
今日も半分も財務省にもっていかれる。
そして天下りの資金となっていくのだ。
しかもその税金の使途は社会保障ではなく、
利権にばら撒かれる。
もう限界だと、僕のバイクのエンジンがゴウと唸る。

選挙で与党を過半数割れに
したのに、事態は遅々として
変わらない。
ちがう、俺の票はこんなことに
使ったんじゃねえ。
ラーメン屋でテレビを観ながら
コップを叩いた。
なにも進まない現状に
涙が頬をつたう。
そしたら隣のじいちゃんも
後ろの小学生を連れた
家族連れも
みんな泣いているじゃないか。
ボロボロ泣いている。
今ほど政治の無力さを
感じているときはない。
みんな苦しいんだ。