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蜂の巣

今私はインスタレーション企画の思考中なのですが、改めて自分のかつて掴んだ感覚を認識し直して書き出しておこうと思います。


一年か二年ほど前
小劇場を蜂の巣だと思った事があります。
地下やビルの中に作られた劇場は、
大体同じような足音を立てさせる黒い空間になっている。

トイレの狭さも。ロビーの無さも。

大体そんな感じだった。






私は美術館も好きですが
白い展示室は美術館共通であったりしていて、

こういう所で美術館は小劇場との関連を感じます。

基本的に作品が動かない美術館と基本的に作品が動く劇場。





私は演劇を空間や環境の芸術だと思っていて。
これは美術展示にも言えますが、
俳優も彫刻もセットも絵画もその空間や環境を変えさせる強力な存在で、その空間に入って行く体験が変化を呼ぶのだろうなと。

そういう遭遇

そういう衝撃

そういう体験




蜂の巣は住宅街でもしぶとく形成され、発見した人間に緊張を与える。


最近【蜂の巣】について
緊張させる点が気に入っている。

もし美術館の展示室や劇場に入った時、

大きな蜂の巣があったらどうだろう。
ブンブン羽音が聴こえたらどうだろう。


蜂の巣は見事な彫刻だと思う。
既に蜂が引っ越した後の巣であっても、
屋根にぶら下がっていれば異質さに緊張する

物体として十分な衝撃がある。



今私はインスタレーション企画の思考中なのですが
部屋に巣食うような作品を作りたいなと思っています。

そういう遭遇

そういう衝撃

そういう体験

の為に。





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