日永 貴子(シネマカレッジ京都 受講生)
立誠小学校は生きている。いつもそう思っていた。廊下の隅に貼ってある卒業写真の子ども達を見ていると、いつも背中に立誠小学校の温かい眼差しを感じた。私は立誠最晩年の約6年間、そこで開催されていた俳優ワークショップに通っていた。尊敬する監督と映画を創り立誠小学校の姿を映像に残す事も出来た。訓練中、何故だか戦争中の立誠小学校の気持ちになり涙した事もあった。講堂は寒い。音楽室は雨漏り。トイレは虫さんと共に。自彊室は畳のカスだらけになるけれど、そんな事はどーでもいい!という程、立誠小学校は美しく、その空気は濃密だった。長い長い間、温かく人々を迎え、頑張れよと送り出した歴史が詰まった空気。ありがとう立誠。