海外で職探しをしている君へ
海外で職探しをしている君へ
移住したての時は慣れない海外で暮らすだけでも大変なのに、職探しとなるときっと辛い思いをする時もあると思う。私も仕事が見つかるまで1年半ほどかかった。履歴書を出しても出しても何処からもなしのつぶて。気持ちも卑屈になってくる。そんな時にカウンシルが主催の在住権保持者の為の「職探しのコツ講座」を受講した。そこで学んだコツを参考に履歴書を変更したら面接にまでこぎつけて、仕事を獲得できた。だからその職探しの講座で学んだ小さなコツをシェアしたい。
どんな講座か?
カウンシル主催でその他にも在住権保持者への無料の英語クラス等もレベル別で毎週行われている。私も当時そこに通っていて、そのクラスからの紹介で職探しのコツの講座を受講した。
何故国が海外からの移住者へそこまで親切にするのか? 何故なら在住権保持者がもし生活に貧窮したら国はそれなりに補助しなければならない。福祉が充実しているので国としても移住者には英語を話せるようになって生活に支障がなくなり職を得てしっかり税金を払ってくれるようになる方がいいからなのだと思う。なので英語クラスで大体上の方にレベルアップしていき、ある程度になったら強制的に通えなくなってしまう。そしてその時期にその「職探しのコツ講座」へと促されるのだ。両者の為に理にかなっている。
その講座はローカルの講師なのでとてもこの街に特化したアドバイスもあったがカウンシル主催なだけあって役だつ内容だったと思う。週3日3時間くらいで2週間ほどだったと記憶している。
海外での職探しの難しさ
こちらに移住する前、ロンドンでは専業主婦をしていた。乳幼児がいた場合、英語の話せない私が働いたとしてもチャイルドケアにかかるお金の方が高いので働かないという選択をした。1馬力で働いてくれた夫には今も感謝している。そしてこちらへ移住してきて、子供が入学するのに合わせて仕事を探した。でも最初は選んでいた職種もそのうち選ぶ事なく片っ端から送った履歴書はまったく擦りもせずにただ日々だけが過ぎていった。
以前日本がまだバブルの余波で日本人旅行客が世界中何処にでもいた頃のリゾート地では日本人旅行者向けに日本語さえ話せたら仕事には困らないという時代もあったが、ここにはそんな甘い話はない。ひたすら地元の求人を見ながら職探しを続けるしかなかった。
仕事が見つかる前には自分で小さなマーケットなどに紛れ込んでフェイスペイティングなどのコーナーを設けてお小遣い稼ぎをしたり何か出来る事はないかもがいていた。
履歴書の書き方(CVサンプル付き)
履歴書を英語に訳すとCVとResumeがある。まずこの二つの違いを書いてみる。
CVは職務経歴の他に学歴、受賞歴、助成金や奨学金、研究、出版物、経験したボランティア、趣味や興味、スキルや長所等の個人的プロフィールを詳細に記載してアピールする事ができる。CVの語源は、ラテン語で「人生の行路」を意味する curriculum vitae(カリキュラム・ビタエ)を略したものらしい。
一方Resumeは経歴、スキル、学歴、(所属している職業団体やボランティア活動などを含められる)Resumeの語源はフランス語の「résumé」で、翻訳すると「抽象的」または「要約」という意味。
私が講習で習ったのはこのうちCVの書き方だった。CVがこちらでは主流だったのもあるが、CVの利点としてどの職種に応募するかによってアピールしたい自分の過去の功績を特化して書く事ができる。
そして日本との大きな違いとしてCVとResumeのどちらにも基本年齢や性別を載せなくてよい。これはそこで習った後に作ったCVを空欄にして例として載せてみた。
カバーレター(サンプル付き)
カバーレターはそこに応募した理由や自分のさらにアピールしたい点を事業主にむけて書いた手紙だ。
実際CVとカバーレターを受講後に変更しただけで、今までどこからも返信が無かったのに、急に面接を受ける事が出来たのでCVとカバーレターの書き方は本当に重要だと思う。実際に講習を参考にした私のカバーレターをサンプルにしてみた。
3つの大切な事
一つ目は学歴よりも経験。何よりその国での職歴、どんな経験をしてきたかで即戦力になる事を重要視するらしい。
二つ目はレファレンス。
前職などの上司などからの人物紹介でどんな働きぶりだったのか、信用できる人物なのかそのレファレンスによって採用の有無を確定する重要点になっている。
ここで気がついて欲しいのは、移住者にとっては仕事の経験がないのでこの二つの重要な点をクリアする事がいつまでも出来ないのだ。
その対策として私が勧められたのはボランティアワーク。役所などにボランティアワークを紹介している部署やウェブサイトなどがありそこから自分に合ったボランティアワークを探し応募する。私がやったのは図書館でのボランティアワークで、ほんの2か月ほどの仕事だったが、実際に仕事を見つけた時にそこの上司が大変良いレファレンスを書いてくれた。これもまた仕事を獲得できた一つの理由にはなっているのだと思う。
三つ目はいざ面接までこぎ着けた時の笑顔と態度。これは日本でも同じだと思う。この人となら一緒に働いてみたいなと思わせるような笑顔と真摯な態度。
最後に
もしもあなたが海外で仕事を探しているのなら、それだけで十分大変な思いをしていると想像する。でも辛い時を乗り越えたら日本とは違う経験が待ってるはず!誰も雇ってくれなかったら知恵を絞って自分で起業してもいい!道は一つじゃない。グッドラック‼︎