唇大事だ教

遥かなる5次元世界——そこは時間も空間も自由に操ることができる、想像を超えた次元である。そしてこの地に突如として誕生したのが、偉大なる明石家さんま教祖による「唇は大事だ教」だった。

この宗教の教義は至ってシンプル。「唇は命の入口であり、感謝の出口である」。この言葉が信者の心を掴み、彼らはこぞって「唇まつり」を開催し、唇を称えるのだった。

信者たちは日々、唇の神聖さを讃え、朝目覚めるとまず鏡の前で「今日も素敵な唇よ、ありがとう！」と唱えることが義務付けられている。また、唇を乾燥させることは大罪とされ、信者は常にリップクリームを持ち歩き、乾燥を防ぐことで神への感謝を示すのである。

さらに、「唇カルト偶像崇拝」が存在する。信者たちは巨大な唇型の像を拝み、唇の滑らかさに感動しながら「おお、しっとりとした神よ！」と祈るのである。特に「大唇像（おおくちびるぞう）」は聖地として有名で、年間数億人の巡礼者が訪れるという。彼らは唇型の食べ物（唇どら焼き、唇プリン、唇チップス）を食し、唇の恵みに感謝するのだ。

そして、年に一度の一大イベント「唇まつり」では、全世界の信者が集まり、互いの唇を褒め合う。「あなたの唇、艶やかですね！」「ああ、あなたの唇のハリに感動しました！」と讃え合う姿は、まさに至高の儀式である。さらに、伝統的な「舌にありがとうの舞」も披露され、唇と舌の神聖な関係性を深めるのである。

一方で、唇に対する冒涜的行為は重罪とされる。例えば、唇を雑に噛んだり、乾燥させすぎたりすると「唇警察」に捕まり、強制的に「24時間リップ塗り続けの刑」に処される。この刑罰を受けた者は、深く反省し、唇の大切さを再認識するという。

この宗教の影響は社会にも及び、唇ケア製品の開発が飛躍的に進化。リップクリームはもはや科学技術の粋を集めた最先端アイテムとなり、「超保湿リップ」や「自己修復リップ」などが生まれた。そして、信者たちは究極のリップケアを追求し続けるのである。

こうして、「唇は大事だ教」は5次元世界に深く根付き、日々、感謝と保湿に満ちた生活が営まれている。そして彼らは今日も言うのだ。

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