地上天国のお話
むかしむかし、地球のある所に地上天国がありました。
そこにはお金も時間も存在しておらず
なんでも自由に思えば叶ってしまう
魔法の島です
この噂を聞いた民は、みんなこの宝島を目指して旅に出ました
しかしたどり着くには、秘密のルートを通るしかなく
かなり苦痛や痛みを伴うという噂や
行ったらもう戻れなくなるとの噂も飛び交い
民衆はみな恐れました
しかしある時
普通の女の子が、いとも簡単にその島にたどり着いてしまったのです
それを知るものはおらず、せっかく辿り着いたのに
周りを見渡しても
その女の子しか天国にはいませんでした
自由を手にしているのに
なぜか虚しい
完全を手にして不完全の美しさを知るように
自由は不自由であり
不自由は自由だと気づき
仕方なくその子は来た道を引き返し
みんなを呼んでくることにしました。
しかし前の世界は変わってしまっていました
懐かしい気もするけど
確実に前と全く同じではない
新しい世界線を楽しみます
「愛おしい私の王子様どうか隣にいてください。
時間はあと少しでなくなってしまいます
ここにある時間を愛してください
またいつでも来れるように・・・」