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シュビビンマン3制作日誌(1991年)
コミュニティノート
シュビ3開発時に制作チームと周りの席の人たちのラクガキ帳だったコミュニティノートをちょろっと紹介。
X(Twitter)に投稿した内容の再編集&補足となります。
シュビビンマン3開発時の思い出についてはこちらのnoteにまとめてます。
シュビビンマン3開発日誌
— ありがひとし🌇🦖 (@ariga_megamix) August 30, 2023
麻布の文房具屋で買った分厚いノートが2冊あって、ゲーセンノート的な当時のウインズ組のらくがき帳でした
長らく斎藤が持ってたんですが、彼が亡くなる前に「お前が持ってろ」って本人から渡された気もするし、葬儀後の形見分けだった気もするし、どっちだったかな… pic.twitter.com/aYDUKHzVFB
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表紙の小汚さが歴史を感じます。
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ゲーセンのコミュニティノートみたいなノリが開発室に欲しかったんでしょうね。
ノートを共用スペースに置くことはあっさり許可されたと思います。
最年少だったのですが、こういうの見てるとなんだか好き勝手やってたみたいですね…
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これを書いたのは斎藤智晴。絵はシュビ3に登場するクレハ姫の側近チョピン。
1991年8月3日午後8時、私はただ言い魔人だったようです。
「ただ言い魔人」とは無責任で意味のないことをただ言ってる奴のことだと思ってください。
「なんかここ、蚊がでますね。蚊に刺されてかゆいので、みんなで森ビルを爆破しましょう」
「ウソなんですけどちょっと聞いてください、この部屋に霊がいます、ほらそこ!」
「あっ…ガンダム!」「ラーメン、100万円です!」(ただ言い例文)
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シュビ3ノートの中に挟まれて保管されていました。
保存状態が良く、ほとんど退色してないです。
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登場順に、斎藤智晴、ありが、市丸さん、延東さん、永井さん
ウインズ出向絵描きチーム
仮名にしようと思ったんですが、スタッフロールにみんな名前が出てるのでそのまま書きます。
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シュビ3チームじゃなくても自由に描いて良いノートでした。
タートルズのゲームが出てた頃?メサイヤが扱ってたのはバトルトードだったような気がする
…記憶が遠くて曖昧です。
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ノンストップアクション概念、近代アクション理論とかポロン効果とか、
やたらと専門用語が発明されてた気がします。
後に開発したゲームになりますが、らんま爆烈の頃に「ひも理論」なんてのもありました。
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クレハ姫は似せたければもっと鼻を高く描かないと…思い切りが足りない!
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その後のシュビ3ノート
シュビ3開発後にこのノートがどこに行ったのか長らく知らなかったのですが斎藤がずっと持っていて、いつだったか斎藤の家に酒買って遊びに行った時に
「おまえに見せたいものがある。面白いから一緒に見ようぜ」
とこのノートを出してきました。
なんでこのノートがここにあるんだーって大爆笑しながら酒のつまみに一緒に読んだのを覚えています。音読はやめた方がいい。
ノートを書いてるみんなが20代(ありが10代)で、最年長の斎藤も当時24歳だし書き込んでる内容が若く、この年代特有の熱とエネルギーが詰まってました。
斎藤智晴が亡き今は私の仕事場の原稿保管棚に大事にしまってあります。
みんな下敷き無しで鉛筆で書いてるから裏うつりが酷く、めくると鉛筆の粉で指がちょっと黒くなったりします。
劣化が怖いので、うちで引き取ってからはよっぽど中身を見たくなった時にちょっとめくるくらいで普段はほとんど開けてません。
1990年代初頭のゲーム開発の雰囲気を空気感を残す資料として貴重かなと思うので、この項はあとから写真を増やしたり補足増やしたりとかちょこちょこ育ててくかもしれません。
当時の写真
時代感を伝えるものとして当時のポラロイド写真を入れておきます。
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ありがひとし18歳~19歳。
ブラウン管モニタとか凄い昭和っぽいけど平成初頭。
※ここで紹介していた「たちばなやのメンチカツ」は別記事にしました。