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妖怪捕物帖20巻進捗

通常業務(イラスト仕事等々)、仕事場の引っ越し、イベント出演などしつつ、自分の脳内で予定しているようには進まない記録


11月27日


 妖怪捕物帖20巻は、妖怪捕物帖としては11年めで20冊目なのですが、物語も絵も全部ひとりで描く最初の巻になります
不慣れなので編集さんにはご指導ご指摘でお手数かけてるんだろうなと思いつつ、今自分ができることを原稿にぶつけています
これからまだ覚えたり研究したり学ぶことがあるのが嬉しい


12月24日


 引越しの荷解きやイラスト通常業務のほか、妖怪捕物帖20巻レイアウトがまだ終わってない
八眷伝篇の四冊目、ここまでの伏線やら一冊に入れる要素が多すぎなんよ!

でも苦しんでるうちに後半にかけて物語のパズルがハマっていく感覚があったので、あと少しでレイアウト終わると思いたい そんなピース

 絵の面ではずっと描いてるので違和感が無いと思いますが、自分にとって妖怪捕物帖の「作」までやる一冊目になります
継続して読んでいる読者にとっては大崎さんが物語を続けてきた妖怪捕物帖の20冊めなんですよね
がっかりさせないように、今の自分ができることを詰め込んでいるのぜ


12月25日


どうも昔からお話にいろいろ詰め込みすぎてしまうタイプです。
八眷伝篇は特に、主要キャラクターの人数が多く、これまでの巻で大崎さんが張り巡らされた伏線(宿題)もたくさんあるので、それに応じたネタを考えられるだけ考えてプロットを作っていました。
プロット自体はあとはページレイアウトで整えればってことでOKをいただいていたのですが…
ふふ…その…どう考えてもページが足りません。
本の単価が上がらないようページ数を増やさないでくださいね、と言われてるので増やすわけにはいかない。

ロックマンエグゼも1から6まで同じ容量だったと聞いてるんで、知恵と工夫で何とかするしかないと唸っているわけです。
八眷伝篇は全八巻予定で、今回は4冊目。
そこで次巻以降に回せそうなネタを省き、今巻の主題に沿った内容に整える方向で進めていたのですが…。
担当さんとの電話で、
「プロットに書いていたあのネタは、今回は無しにして次巻以降で…」 と言ったら、
「えっ、そのネタはどちらかといえば、当初ありがさんがおっしゃってた20巻のテーマだと思うんですが」 と返されました。

……たしかに? 
……あれ……?

どうやら、枝葉を剪定しようとして主要な幹を切り倒そうとしてたようです。
とんでもないことをしてしまうところでした。

20巻は特に、大崎さんからのバトンタッチとなるシリーズ4冊目で節目の巻。 担当さんともこれまで以上にやり取りを増やし、慎重に進めています。

書いている間は独りぼっちで頭の中に入り込むので視界が狭くなりがちですが、こうして冷静な意見を聞いて我に返ることが大事だと痛感しています。

というわけで、引き続きレイアウトを進めています。描きたいシーンが盛りだくさんなので、早くレイアウトを終わらせてOKをもらい、作画配信に移りたいですにゃー。
もしよろしければ、応援のお言葉やファンアートをいただけると、少し生き返ります。
あと特集サイトのコラムの方ご意見ご感想の募集をしてるんですが(https://iwasakishoten.co.jp/special/torimono/…) 小学生よりも上の世代の読者にとっては、本に同梱されてるハガキに切手貼って送るよりもハードルが低いご意見ご感想を送る場を用意したいな、という試みです。

お時間ある時で良いので、どうぞよろしくお願いします


1月6日


妖怪捕物帖20巻も、いつも通り沢山ネタ出ししてそれを詰め込んでプロット作ったんですが、案の定レイアウトしてたら入りきれないという…
(絵+文章というページ構成に慣れてないのもある)
それで場面と場面をくっつける圧縮だったり、勿体ないけど今巻でのネタ削除だったりしてます
うおー苦しい!

1月10日(ハワイのイベントにゲスト参加)
ホテルの部屋で、妖怪捕物帖20巻作業進めてます

夜飯食べた後は出歩かないので、時間を有効活用せねば
やるぜ!


1月17日


妖怪捕物帖20巻
作業中…

レイアウト確定したら作画配信します


1月20日


捕物帖20巻レイアウト、地の文とコマ割、画で構成を続けてるんですが、間の取り方とか自分には難しくて、描いて進んで、後のページとの整合性で戻って直して…みたいな感じで行ったり来たりしてます
大崎さんはこれをずっとやってきてたんだなあ

自分ができることしつつ、ちゃんと引継ぎますので…!


1月23日


取材受けたり、打ち合わせしたり、清書提出したり、修正描いて提出したり、ラフ描いて提出したり、作画続けたり、20巻レイアウト続けたりしてます
レイアウトは終わりが見えてきたぞ
いい感じだと思う…

プラモ作りたい!
ゲーム遊びたい!
ラクガキしたい!

てな訳で応援よろしくお願いいたします


1月24日


妖怪捕物帖のキャラデザは、19巻までは
・大崎さんがキャラ設定とストーリー作成
・それを読んでから、ありがサイド(私と彩乃さん)デザイン
・デザインに対してのフィードバックを納得するまでラリー という進行でした
大崎さんはビジュアルイメージがご自身の中に強くあって(それがあるからコマ割もやる)、私が描いたデザイン画がそのイメージと外れてると「もっとこんな感じになりませんか」って指示がきます
プラス、担当編集氏からも児童書であること、出版社の視点からの意見がきます。

私にとってそれらの指示でキャラデザが研ぎ澄まされてくという良い部分と、その注文を全部聞いてしまうとこの後に沢山そのキャラを描く自分が辛すぎるんですが…ってのがあって(たまにめちゃくちゃ大変なことを言う)、仲良く喧嘩しながら決めていってたわけです。
20巻からはその段取りから大崎さんがいなくなって私サイド(私と彩乃さん)と担当氏との意見交換になるわけですが、どうなっちゃうんでしょうね。
画像は決定稿前のキャラたち

大崎さんと(結果的に)最後の会食でいろいろお話した時のこと

その会食時期はちょうど18巻の作業中で、壬四丸のデザインを大崎さんが全然OKくれなくて、あれやこれやとラリーを繰り返してた時期でした。

そんな感じでこれまでのキャラデザの話になった時に
「今更ですが、ありがさん案のままの方が良かったと思うキャラもいました。」
とおっしゃってて、じゃあ壬四丸もこれまでに出した途中経過でいいデザインいたでしょ!って思ったんですが
「いや、違うんですよ、壬四丸は…」 と返されて、八眷士のひとりだから大崎さんの中に強いイメージがあるんだろうなあ…って感じでスケジュールが押してる中で壬四丸は大崎さんが納得するまで頑張りました。

…という、思い出。
画像は壬四丸のデザインラフ 大崎さんから
「従来の河童イメージからは変えたい」
「女の子に見えるデザインは避けてほしい」
「服を着てほしい」(私はウロコや甲羅があればあとはサラシでもあればデザイン的に充分だと考えていた)
「等身が高いのでもっと小さくして欲しい」
「かっこよさと生意気さが欲しい」
等々…


デザインラフ自体はまだ何枚もあって、髪型(?)が大体決まってからも衣装デザインのラリーが続くのですが、水とか波とかをイメージした衣装を描くと
「波しぶきがドレスに見えて優雅すぎるし、女の子っぽい」
と返事が返ってきて、当時は永久に終わらない戦いかと思いました。

その後に続く作画時間を考えて(発売日から逆算されて大概無茶なスケジュールになる)超ハラハラしたものです。

最終的な壬四丸は、18巻表紙で確認できます。


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