メン・イン・ブラック インターナショナル
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コミカルを担うのは人間だ
コーヒーの宣伝の人もラッパーも出てなくて、主役が2人とも変わると、こうも雰囲気が変わるのか、人間にとって人間の存在って大きいなと改めて感じさせられた。
地球に有害な宇宙人と戦い、一般には知られない存在、という舞台設定は何一つ変わっていない。ポーカーフェイスの先輩と抜け作の後輩というボケ・ツッコミのコンビが、色男の先輩と優秀な後輩に変わった。色男にボケ要素はあるが、前作ほど笑いにつながっていない。脇役の小さな宇宙人が、ボケの担当になっている。
人間が笑いを受け持たないことで、とてつもなくコミカルが薄くなった。人が動物を見て笑うのは、そのしぐさが人間に似ているからだという説がある。自分に近い存在、状態、心理ほど、人の感情を動かす。自分の心をえぐるほどの近しさが笑いを生む。