E・T

記憶は危うい

 主人公のエリオットは小学生。地球に取り残された宇宙人の子どもと仲良くなる。

 中学生の頃に劇場で見た時、最初は気持ち悪かった宇宙人が、見終わる時にはかわいく思えたことを覚えている。今改めて見て、記憶に残っているシーンがいくつもあるが、それはおそらくパンフレットに載っていた写真だ。暇な子どもだったから、何度も見たから、映画そのものよりパンフレットが記憶に残っているのだろう。

大人になって見ると、「未知との遭遇」との類似に気付く。特に怖いシーンで強い光が使われているところが、続編かと思われるほどだった。劇場公開当時は見てなかったので気づくよしもなかった。

 なによりすばらしいのが、ジョン・ウイリアムズの音楽だ。この音楽はこの映画のものと思ってしまっているけれども、なにも知らない時に、この音楽付きで運動会動画を見たら、感動の涙を流してしまうのではないかと不安になる。ジョン・ウイリアムズと同時代に生きたから、映画の感動は8割が音楽で決まるという持論になったのかもしれない。ジョン・ウイリアムズ、恐るべし。

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